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  [229] 過激に言うと「犯罪的無知」ですよ
  
        
  
>> そうそう、4月1日付けの朝日新聞一面トップは、原子力は後始末まで含めると非常に高くつく、という内容でした。
>
> 訂正です。
> 3月31日付けでした。
> 2045年までに、原発解体や放射性廃棄物処理費用で30兆円かかるという試算です。

 で、廃棄物処理は「何百年もの封印」というものです。
 今、私は「トリウム溶融塩原子炉」という「アメリカで開発されたが、軍事的価値がないために置き去りにされた、原理的に極めて高い安全性と、放射性廃棄物の処理の鍵になるといわれている原子炉」に期待しております。
 廃棄物の処理の為に、なんとしても必要と思うからです。

 ところで、今多くのアメリカの意見とされているものは、東部のWASPの意見と考えて良いわけです。
 これが、放射能だの有毒物だの生物科学兵器研究開発所などを押し付けられている、中西部あたりになると、相当食い違いがあるようです。
 東部は、投資やら投機やら経済やらで大変栄えて繁栄しているわけですが、中西部に入ると大きくちがってきます。
 可哀想な所であると思いますね。

 
 
  
  
  
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  [230] セント・ジョージを知らないで、国益追求できますか?
  
        
  
 続きです。

 アメリカの悪行の一つに、「セントジョージタウン」がございます。
 極悪非道の振る舞いで、自国民を残酷な目にあわせたという点で、「国益」だのいう輩に、
熟慮を促す題材であると思います。
 簡単に言うと、こうです。
 昔は、地上で核爆弾を爆発させて実験しておりました。
 その風下の位置にユタ州「セントジョージタウン」がございました。
 国家からは安全だといわれて住んでいたのですが、そのうちばたばたと悪性腫瘍での死人が大多発してしまったのであります。
 しかしながら、政治的圧力もきつく、因果関係の証明も困難のために、ひねりつぶされたわけです。
 核実験は、「国益」に結びつくのはご理解いただけると思います。
 問題は、自国民が自国民を苦しめてもなお、「国益追求をする」という覚悟が有権者にあって、かようなことをしたのかどうか?

 国益・選挙民・有権者の用語を使用して単純に割り切る考えは、まだまだ未熟な考えでしかありません。
 こういう考えは、「熟慮して敢えて使う」くらいの深さと複雑さを持ってから使うべきものです。
 
  
  
  
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  [231] Re(1):セント・ジョージを知らないで、国益追求できますか?
  
        
  
> 国益・選挙民・有権者の用語を使用して単純に割り切る考えは、まだまだ
> 未熟な考えでしかありません。

ま、ある人たちにとってはとっても便利な言葉なんですけどね。
民主主義というシステムあたりの根幹を理解しないで語ると
非常に暴力的な言葉になることを理解して欲しいです。

ほんじゃにゃ…
 
  
  
  
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  [234] 山口さんは、どう考えます?
  
        
  
>ま、ある人たちにとってはとっても便利な言葉なんですけどね。
>民主主義というシステムあたりの根幹を理解しないで語ると
>非常に暴力的な言葉になることを理解して欲しいです。
>
>ほんじゃにゃ…

 お久しぶり、ねこかぶりさん。元気でしたか?
 ちょっと、話を他の方に振ってみたいと思いますので、失礼ながらどうぞご勘弁を。

 しかしながら、ラディンの言葉は、一部の本質をついていた。
 「かような大統領を選出したアメリカ国民も悪い」と。
 この「放射性廃棄物」と「副産物が電気の放射性廃棄物生産マシーンの見境無き売りこみ」
についても、アメリカの有権者に罪があるというわけです。
 アメリカの方々が、「日本の有権者が悪い」という論理をそっくりこれに応用すると、
アメリカ国民は「世界の禍根となる行為がなされたことに責任がある」ということです。

 私は、きちんとした「500?700年以上は絶対外界に放出されない」貯蔵方式や、「長半減期核種を何百年レベルのものにする方法」の二つが確実に備えられれば、問題はまったくないと思います。だが、そうではない。
 この処理法開発において、最初に放棄同然に捨てたのがアメリカです。

 で、こういうものの処理は「国家予算なみ」であり、それでも処理できるかどうかの話です。
 まず、確実に、投資による富はほとんど全て食べられます。
 だが、やらねば未来はない。
 投資・国富・経済以前の前提条件?「人間の生存」というものです。

 で、失礼ながら、山口さんにお聞きしたいのですが、「経済や投資戦略の理論で、この廃棄物処理に資本集中をさせることが可能な論理」というのは存在するものでしょうか?

 ニューヨーク市民というのは、前に「放射性廃棄物のトラックを通らせなくした」り、
範囲はやや広いのですが「ナイアガラに放射性廃棄物が捨てられていた」ことは記憶しているはずです。
 世界に責任があるニューヨークは、これをどのように考えているのでしょうか?
 
  
  
  
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  [236] Re(2):アメリカも日本と同じです。気づいてないだけ。
  
        
  
>> 国益・選挙民・有権者の用語を使用して単純に割り切る考えは、まだまだ
>> 未熟な考えでしかありません。
>
>ま、ある人たちにとってはとっても便利な言葉なんですけどね。
>民主主義というシステムあたりの根幹を理解しないで語ると
>非常に暴力的な言葉になることを理解して欲しいです。
>
>ほんじゃにゃ…

 結局は、数学概念でいうところの「ノルム」で見たとき、質として日本とアメリカは同じようなもんです。
 北朝鮮の軽水炉支援などとアメリカは言っておるようですが、危険性と熱効率の悪さで売れなくなった原子炉を「先細りの軽水炉原子力産業の延命のため」に建てさせるだけで、アジアにとっては迷惑なだけですわ。
 放射性廃棄物はアメリカが全部引き取るというんなら、やってもええですが、「死の灰製造機」を売りこんで、国際的に大迷惑をかけている現状を、一層悪化させるだけです。
 アメリカも基本的常識やモラルが崩壊しとります。
 アメリカ国民は、ろくに知らされていませんから......
 あの国家こそ、「よらしむべし、知らしむるべからず」なんですわ。
 そこを見ぬけない有権者に責任があるというわけです(苦笑)。
 
  
  
  
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  [241] その1
  
        
  
一連の投稿を拝見し、認識や価値観のギャップが余りにも大きいと感じられました。

そこで、先ずはこちらの基本的な考え方の一端を、英文和訳するようなつもりで段階的に書いてみたいと思います。もちろんアメリカ合衆国やニューヨーク市の考え方を代表するものではありません。ぼくも国籍は日本ですから・・・。

考え方が未熟かどうか等々のご判断はみなさんに委ねます。感じ方の違いは文化・価値観・感じ方・好き嫌い等々いろいろな相違に基づくと思います。ただし、以下はオピニオンというより事実・現実に近いストーリーと捉えていただいて差し支えないでしょう。


元記事:
http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=one;no=230;id=seiji


> 問題は、自国民が自国民を苦しめてもなお、「国益追求をする」という覚悟が有権者にあって、かようなことをしたのかどうか?


いきなり話しをすり替えるつもりはないのですが、この問いに答えるわかりやすいケースを一つ。

現在続行中の「The War on Terrorism」について、ブッシュ政権は、かりにアメリカ本土が再び大規模なテロ等に見舞われ、米国民からさらなる犠牲者が出ようとも断固としてやる、という姿勢を鮮明に打ち出しています。ところが各種世論調査によれば、アメリカ市民はその政権に対して小泉政権の絶頂期に匹敵する8割の支持率を与え続けています。

裏を返せば2割の不支持(自国民を危険にさらしてアラブに出て行くとは何事か、あるいは戦争反対、等々)があるわけですが、その2割を尊重して8割の支持を覆すことがあるとすれば、それはこの国の民主主義のルールに反します。


> 国益・選挙民・有権者の用語を使用して単純に割り切る考えは、まだまだ未熟な考えでしかありません。
> こういう考えは、「熟慮して敢えて使う」くらいの深さと複雑さを持ってから使うべきものです。


上記を踏まえた決断における「熟慮して」「敢えて」に関して。


良い意味でも悪い意味でも「歩留まり」を冷徹に計算できるところがこの国のスケールです。たとえば有事の際、10万人を救うために3万人を見殺しにする/死地に投じることは、差引き7万人の人命が助かるがゆえにペイする意思決定である、という考え方。いま風にいえば、亡くなった方々は「ヒーロー」と位置づけられるのでしょうが・・・。
企業リストラもこの延長戦上にある。社員1万人の会社があったとして、このままでは倒産必至で1万人全員の失業が予想される場合、不採算部門の閉鎖などで4千人の首切りを行うことは、会社を存続させかつ差引き6千人の雇用を守る、検討に値するオプションになります。

残念ながら日本ではこの種の意思決定が全くできず、セグメントによってはゆっくりと全滅の方向(座して死を待つ?)に向かっているように見えますが・・・。

重大な意思決定はカンや思い込みでは下せません。こちらの価値観からいえば、なんらかの客観的なメジャーが必要になる。ここで述べた考えがベストかどうかはわかりません。しかし「熟慮して敢えて使う」ことを可能ならしめる深さと複雑さを持った一つの方法だと思います。


心情的に異論を唱えたい方は多々おられると思います。しかし日本におられる方は、アメリカ的な考え方の論評・反駁に終始することなく、それに代わる代案・改善案を考えるべきでしょう。それが有効な選択肢であるならば、その代案は日本を現在の苦境から救うきっかけになるかもしれません。
 
  
  
  
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  [243] その2
  
        
  
> 私は、きちんとした「500?700年以上は絶対外界に放出されない」貯蔵方式や、「長半減期核種を何百年レベルのものにする方法」の二つが確実に備えられれば、問題はまったくないと思います。だが、そうではない。
> この処理法開発において、最初に放棄同然に捨てたのがアメリカです。
>
> で、こういうものの処理は「国家予算なみ」であり、それでも処理できるかどうかの話です。
> まず、確実に、投資による富はほとんど全て食べられます。
> だが、やらねば未来はない。
> 投資・国富・経済以前の前提条件?「人間の生存」というものです。


引用の最後の一文にある「人間の生存」が一つのキーワードだと思います。
これをもう一歩前進させ、投資・国富・経済・社会などのシステムは生存を含んだ「リビング・スタンダード」を向上させるために存在する、と考え、その視点から原子力発電を含めた電力事業全体をどう捉えるか書きます。


その前に、アメリカ北東部の住人として考えさせられることは、現在のような多消費型のライフスタイルが一体いつまで維持できるのだろうか?ということ。日本で染み付いた省エネ根性ゆえにそう思うのかもしれません。停電で冷蔵庫やPCが使えなくなること、自宅の冷暖房が止まること、自動車が走らなくなること等々は、原発事故や環境破壊と同じくらい深刻である・・・というのがホンネです。よって最低限のリビング・スタンダードが維持できない(石器時代のような)状況は想定しません。


電力産業はどの国でもそうですが、完全なる自由競争に基づいた民間企業の形態を取りません。程度の差こそあれ政府・当局の規制を強く受けながら保護されているのが実情で、実態は半官半民。事業の性格上、儲からなくても倒産・閉鎖させるわけにはいかないですから。

きちんと調べたわけではないので事実誤認はあるかもしれず、ラフにしか書けませんが、以上を踏まえて、電力事業のトータルコストとリビング・スタンダードの関係を考えます。
米国電力業界の場合、エネルギーのソースは石炭が半分。残りが原油・原子力・その他です。原油は総需要の半分以上を輸入に依存しているはず。コスト面からいえば化石燃料は安上がりに見えますが、安全保障と環境コストまで含めた国民全体のリビング・スタンダードに影響を与えるトータルコスト、となると判断は難しくなります。

地下資源は特定地域に偏在しており、エネルギーの長期安定供給を目標にソースを維持するためには安全保障コスト(軍事費・借款・ODAなど)が必要になる。そして国際情勢の変化やエネルギー価格の変動には不透明感がつきまといます。かりに中東有事が起きないとしても、今後途上国の経済発展が進めば、これまで先進国が欲しいだけ確保できた原油を中心としたエネルギーの需給構造は劇的に変わります。
先のことはだれにもわからないのだから、エネルギーのソースは広く分散させるに越したことはなく、多少の問題はあっても原子力発電のオプションはホールドすべきである、というのがぼくの考えです。ましてや日本はエネルギー資源のほぼ全てを他国に依存しているのだから尚更それがいえると思う。

環境への影響は、原油・石炭等の資源開発に伴う環境破壊・汚染と、その消費に伴うCO2・大気汚染等を前提に、破局的なメルトダウンだけは回避できるという想定で、原子力発電がもたらす環境への悪影響をどう比較考量するかが鍵になると思う。持続的なオゾン層破壊による被爆等や温暖化による悪影響と、一定の確率的で起こりうる原子力施設のメルトダウンとそれに伴う被爆等の悪影響を比較することは、微妙な判断になるはずです。ぼくは素人ですが、その判断材料を客観的に示した資料を見たことがありません。

90年代に増加した電力需要の半分がIT産業の新規需要といわれており、一見してクリーンで脱工業的なハイテク産業の技術革新が、一次産業的なエネルギー需給を逼迫させたという一面がある。カリフォルニア州のようにリベラル的な環境政策を重視しすぎてエネルギー政策のバランスを欠き、エネルギー価格高騰のあおりで停電の危機に見舞われ、シリコンバレーの企業が一時的にせよ移転を検討したなどの事例は、小規模な原発のメルトダウンが起きたのと同じ効果をもたらすと考えます。

電力が無いところに現代人は住めないからです。
 
  
  
  
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  [244] Re(1):悲惨な問題
  
        
  
 こんにちは。
 ちょっと、失礼だったとは思うんです。
 ごめんなさい。
 
>引用の最後の一文にある「人間の生存」が一つのキーワードだと思います。
>これをもう一歩前進させ、投資・国富・経済・社会などのシステムは生存を含んだ「リビング・スタンダード」を向上させるために存在する、と考え、その視点から原子力発電を含めた電力事業全体をどう捉えるか書きます。
>
>
>その前に、アメリカ北東部の住人として考えさせられることは、現在のような多消費型のライフスタイルが一体いつまで維持できるのだろうか?ということ。日本で染み付いた省エネ根性ゆえにそう思うのかもしれません。停電で冷蔵庫やPCが使えなくなること、自宅の冷暖房が止まること、自動車が走らなくなること等々は、原発事故や環境破壊と同じくらい深刻である・・・というのがホンネです。よって最低限のリビング・スタンダードが維持できない(石器時代のような)状況は想定しません。
>
>
>電力産業はどの国でもそうですが、完全なる自由競争に基づいた民間企業の形態を取りません。程度の差こそあれ政府・当局の規制を強く受けながら保護されているのが実情で、実態は半官半民。事業の性格上、儲からなくても倒産・閉鎖させるわけにはいかないですから。
>
>きちんと調べたわけではないので事実誤認はあるかもしれず、ラフにしか書けませんが、以上を踏まえて、電力事業のトータルコストとリビング・スタンダードの関係を考えます。
>米国電力業界の場合、エネルギーのソースは石炭が半分。残りが原油・原子力・その他です。原油は総需要の半分以上を輸入に依存しているはず。コスト面からいえば化石燃料は安上がりに見えますが、安全保障と環境コストまで含めた国民全体のリビング・スタンダードに影響を与えるトータルコスト、となると判断は難しくなります。

 どのくらいのスパンをとるかにかかっているでしょうね。
 この部分は、私はもっと熟読せねばなりません。
 
>地下資源は特定地域に偏在しており、エネルギーの長期安定供給を目標にソースを維持するためには安全保障コスト(軍事費・借款・ODAなど)が必要になる。そして国際情勢の変化やエネルギー価格の変動には不透明感がつきまといます。かりに中東有事が起きないとしても、今後途上国の経済発展が進めば、これまで先進国が欲しいだけ確保できた原油を中心としたエネルギーの需給構造は劇的に変わります。
>先のことはだれにもわからないのだから、エネルギーのソースは広く分散させるに越したことはなく、多少の問題はあっても原子力発電のオプションはホールドすべきである、というのがぼくの考えです。ましてや日本はエネルギー資源のほぼ全てを他国に依存しているのだから尚更それがいえると思う。

 原子燃料は、ウラン・プルトニウム・トリウムがあります。
 うち、ウランの資源偏在は大きい。プルトニウムは全くの人造元素です。
 偏在の少ないのはトリウム。
 アメリカがウラン軽水炉を推進したのは、ウランの偏在を利用して、一部同盟国の
コントロールをしたかったためもあります。
 問題は、ウラン・プルトニウムは軍事利用が容易なので、いちいちどこぞにお伺いをたてなければ日本ではやれないこと。
 さらに問題は、これの軽水炉は「暴走の危険が否定できない」こと。使用する配管の材料は、基本的に使用すべきでない金属合金にならざるをえないこと。
 もう一つの問題は、ウランの濃縮燃料でないと運転できないのだが、濃縮はアメリカににぎられていること。
 そのように考えると、「ウラン・プルトニウム原子力方式」は、(軍事利用も考えている)アメリカならともかくも、日本でホールドする価値はそんなにない。
 エネルギー的にいうと、「アメリカのコントロール」下にあるわけです。
 ドワイト・アイゼンハウアーの「アトム・フォア・ピース」政治戦略は、そこに意味があったわけです。
 これが国益というもの。
 日本に対しての戦略が、そこにはきちんとあるわけです。
 日本に好意でしてくれているわけではありません。
 
 別の選択で、昔アメリカ・オークリッジ国立研究所で開発・成功したトリウム溶融塩原子炉の開発・発展というなら、こちらのほうが価値がある。
 「暴走の危険が皆無」「軍事転用もテロの危険もない」「放射性廃棄物の処理を可能にする」というメリットやチャンスがあるので。
 オークリッジのトリウム溶融塩炉は、アメリカでは「軍事的うまみがない」ので、注目されませんでしたが....
 まあ、あそこはそういう所です。
 日本や途上国にホールドさせる価値が高いと予想されるのは、「トリウム溶融塩原子力」ですね。
 
>環境への影響は、原油・石炭等の資源開発に伴う環境破壊・汚染と、その消費に伴うCO2・大気汚染等を前提に、破局的なメルトダウンだけは回避できるという想定で、原子力発電がもたらす環境への悪影響をどう比較考量するかが鍵になると思う。持続的なオゾン層破壊による被爆等や温暖化による悪影響と、一定の確率的で起こりうる原子力施設のメルトダウンとそれに伴う被爆等の悪影響を比較することは、微妙な判断になるはずです。ぼくは素人ですが、その判断材料を客観的に示した資料を見たことがありません。

 一応、申し上げますが、ハンフォードとラ・アーグには北半球全滅級の放射性核種がとっくにございます。30年以上前から。
 こういうものの場合、「臨界事故」「臨界爆発」「化学爆発」の危険性が絶えず存在しているんですが、制御棒がないんで......
 で、これらは有機溶媒に溶けている液体廃棄物なんですが、安定な個体にできないと、爆発なんぞの危険が絶えず存在するという世界です。
 確率は、それなりに低いでしょうが、大事故になったなら、一気におしまいの世界というわけです。
 たしかに、(確率)*(死亡数)という指標で見るのもいいかもしれませんが、事故の質が、このようなものに反映されているでしょうか?
 固体化に成功していないから、未だにハンフォードには「タンク」があるんですよ(笑)。
 まあ、固体化に成功したなら、とっくに新聞に載ってます。
 問題は、かような処理技術が確立していないのを知っているのかということ。
 安定固体化技術が確立していない状態でなら、原子力は産業として成立していない。もっと、廃棄物処理研究に莫大な資本と人材が必要です。
 
>90年代に増加した電力需要の半分がIT産業の新規需要といわれており、一見してクリーンで脱工業的なハイテク産業の技術革新が、一次産業的なエネルギー需給を逼迫させたという一面がある。カリフォルニア州のようにリベラル的な環境政策を重視しすぎてエネルギー政策のバランスを欠き、エネルギー価格高騰のあおりで停電の危機に見舞われ、シリコンバレーの企業が一時的にせよ移転を検討したなどの事例は、小規模な原発のメルトダウンが起きたのと同じ効果をもたらすと考えます。
>
>電力が無いところに現代人は住めないからです。

 いやあ、その通りです。
 しかし、肝心の「廃棄物処理」について、何にもおっしゃっておられないのは、何故なのか気になるのです。
 そりゃあ、ハンフォードを見れば一目瞭然なんですけどね....
 あの状態で、何百年もキープできると思うのだろうかということです。
 軽水炉というのは、燃料棒も何もかも「材料上ギリギリの状態」というタイトな状態で、まだまだわかっていない挙動があるといわれています。
 「粒界応力腐蝕割れ」という、日本が散々苦しんだ現象がそうです。
 微細な結晶構造までが、敵に回るという世界なんですね。
 言っておきますが、金属合金やその工学や物性などは、いまだに未知の領域が多いんです。「熱処理」「製造法」で全てが変わる。
 しかしながら、不断の努力で大事故を未然に食い止めているけど、そのたびに発電が止まり、メンテに手間暇かかるんで、不便なんです。
 このようなものを北朝鮮に支援として行うのは、ある意味問題ですね。

 で、廃棄物。
 ハンフォードやラ・アーグの場合、液体廃棄物なんですが、絶えず電気を供給しないと、吹き飛んでくれるといわれていて、そのときは「電気もいらない世界」へ行くといわれ、最も恐れられております。
 いうなれば、「何百年も電気を食う」わけです。
 アメリカは、ちっとも安定固体化に成功していない。
 アメリカは、民生用のものの再処理はやめとります。
 ひどい放射線で機械がすぐに故障するわ、強暴な化学的性質でトラブルが続いて、断念したんです。
 で、民生用の場合、「ワンス・スルー方式」といって、再処理せずにそのまま貯蔵してるのですが、到底「安全な処理」とはいえません。
「500年もしたら、プルトニウム鉱山となる」といわれています。
 そこで、国家が500年以上ももつというのは、確実なのかということです。
 ローマのような例は、奇跡の模範ですけど、あようなことがあの国家にできると思われます?アメリカが?あの今も不朽の輝きを燦然と放つ「奇跡」と「大英知」の模範と同じくなるなんて、信じられます?

 問題は、このような「1次産業としてすら確立していない産業」をあたかも、確立したものとして扱う近年の考え方にあります。
 「確立している」なら、山口さんのお考えには大いに賛成なんですが、「ほぼ確立している」とお思いでしたらば、それもまた心情的なものでありましょう。
 その心情が一抹なりともあるとすれば、それが原子力産業の確立の最も大いなる敵であると考えております。
 もっと、危機感をもって廃棄物処理の研究開発をすすめ、一刻も早く確立しなければならないのだが、このような扱いをすることによって、この問題解決に必要な「莫大な資本の集中」や「一層の研究開発」の動きを遅らせ、問題をさらに深刻にしていく面が否定できないからです。

 この問題解決に、かなり有望視されているのが、オークリッジでお蔵入りになった「トリウム溶融塩原子炉」です。
 今の軽水炉みたいに、「構造複雑・高コスト・危険性・プルトニウム抽出可能」のために、使える国家が絞られてくるようなものに、資本がいくのか不思議ですねえ。
 まあ、投資というやつは「短期中期で利益でないとだめ」ですから。
 ただそれが、「わが亡きあとは、大洪水もなんのその」につながる危険性があるわけです。

 さらに一つ。
 長期的に見たとき、今のままでは「発電所でできた電力による資本」-「廃棄物処理のために必要な資本」という引き算をしたとき、イーブンゼロかどマイナスにしかならないと思いますけど。

 今はどうだか知りませんが、あの事故ったスリーマイルの原子炉の水は、強烈な放射線を帯びていて、妙な生物がうじゃうじゃいる「ドロドロ放射能スープ」になっているということです。
 このままだと、サスケハナ(泥の花)川に流出するということで、またすごい緊急事態になっております。
 あの水をとらないといけませんけど、その水は、どうするのでしょう。

 早いとこ、処理法の確立に資本と人材を集中せずにいるからです。


 
 
  
  
  
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  [245] Re(1):その1
  
        
  
>良い意味でも悪い意味でも「歩留まり」を冷徹に計算できるところがこの国のスケール
>です。たとえば有事の際、10万人を救うために3万人を見殺しにする/死地に投じる
>ことは

確実に犠牲が予想される場合はこのような考えは有効だと思います。
ただし、あえて犠牲者を出すような行為が冷たい方程式で計れるわけじゃないと
私は思いますがね。
 
  
  
  
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  [246] Re(1):ウェイトの問題
  
        
  
>> 私は、きちんとした「500?700年以上は絶対外界に放出されない」貯蔵方式や、「長半減期核種を何百年レベルのものにする方法」の二つが確実に備えられれば、問題はまったくないと思います。だが、そうではない。
>> この処理法開発において、最初に放棄同然に捨てたのがアメリカです。
>>
>> で、こういうものの処理は「国家予算なみ」であり、それでも処理できるかどうかの話です。
>> まず、確実に、投資による富はほとんど全て食べられます。
>> だが、やらねば未来はない。
>> 投資・国富・経済以前の前提条件?「人間の生存」というものです。
>
>
>引用の最後の一文にある「人間の生存」が一つのキーワードだと思います。
>これをもう一歩前進させ、投資・国富・経済・社会などのシステムは生存を含んだ「リビング・スタンダード」を向上させるために存在する、と考え、その視点から原子力発電を含めた電力事業全体をどう捉えるか書きます。
>
>
>その前に、アメリカ北東部の住人として考えさせられることは、現在のような多消費型のライフスタイルが一体いつまで維持できるのだろうか?ということ。日本で染み付いた省エネ根性ゆえにそう思うのかもしれません。停電で冷蔵庫やPCが使えなくなること、自宅の冷暖房が止まること、自動車が走らなくなること等々は、原発事故や環境破壊と同じくらい深刻である・・・というのがホンネです。よって最低限のリビング・スタンダードが維持できない(石器時代のような)状況は想定しません。
>
>
>電力産業はどの国でもそうですが、完全なる自由競争に基づいた民間企業の形態を取りません。程度の差こそあれ政府・当局の規制を強く受けながら保護されているのが実情で、実態は半官半民。事業の性格上、儲からなくても倒産・閉鎖させるわけにはいかないですから。
>
>きちんと調べたわけではないので事実誤認はあるかもしれず、ラフにしか書けませんが、以上を踏まえて、電力事業のトータルコストとリビング・スタンダードの関係を考えます。
>米国電力業界の場合、エネルギーのソースは石炭が半分。残りが原油・原子力・その他です。原油は総需要の半分以上を輸入に依存しているはず。コスト面からいえば化石燃料は安上がりに見えますが、安全保障と環境コストまで含めた国民全体のリビング・スタンダードに影響を与えるトータルコスト、となると判断は難しくなります。
>
>地下資源は特定地域に偏在しており、エネルギーの長期安定供給を目標にソースを維持するためには安全保障コスト(軍事費・借款・ODAなど)が必要になる。そして国際情勢の変化やエネルギー価格の変動には不透明感がつきまといます。かりに中東有事が起きないとしても、今後途上国の経済発展が進めば、これまで先進国が欲しいだけ確保できた原油を中心としたエネルギーの需給構造は劇的に変わります。
>先のことはだれにもわからないのだから、エネルギーのソースは広く分散させるに越したことはなく、多少の問題はあっても原子力発電のオプションはホールドすべきである、というのがぼくの考えです。ましてや日本はエネルギー資源のほぼ全てを他国に依存しているのだから尚更それがいえると思う。
>
>環境への影響は、原油・石炭等の資源開発に伴う環境破壊・汚染と、その消費に伴うCO2・大気汚染等を前提に、破局的なメルトダウンだけは回避できるという想定で、原子力発電がもたらす環境への悪影響をどう比較考量するかが鍵になると思う。持続的なオゾン層破壊による被爆等や温暖化による悪影響と、一定の確率的で起こりうる原子力施設のメルトダウンとそれに伴う被爆等の悪影響を比較することは、微妙な判断になるはずです。ぼくは素人ですが、その判断材料を客観的に示した資料を見たことがありません。
>
>90年代に増加した電力需要の半分がIT産業の新規需要といわれており、一見してクリーンで脱工業的なハイテク産業の技術革新が、一次産業的なエネルギー需給を逼迫させたという一面がある。カリフォルニア州のようにリベラル的な環境政策を重視しすぎてエネルギー政策のバランスを欠き、エネルギー価格高騰のあおりで停電の危機に見舞われ、シリコンバレーの企業が一時的にせよ移転を検討したなどの事例は、小規模な原発のメルトダウンが起きたのと同じ効果をもたらすと考えます。
>
>電力が無いところに現代人は住めないからです。

 しかしながら、この理論の論理骨格は、
「日本が不良債権を渋る。不良債権処理をしない」理由と、骨格が酷似していると思いませんか?
 アメリカの場合、処理をほったらかして40年以上するけど、そのあいだに廃棄物処理の見こみの立たないまま、そこら中に売りつけたわけです。
 
 もう一つ、私は疑問に思うんです。
 原子力産業を見るとき、
1)上流(採掘・濃縮・加工)→2)中流(発電)→3)下流(廃棄物処理)
という流れで見て、全体から「産業として成立するか?」という視点で見ていくのが、経済的な見方と思います。
 ところが、本論旨においては、なぜか「中流」に巨大なウェイトが置かれすぎているのですが、なぜでしょうか?
 
 問題は、「下流」にこそあるのであって、今まで「中流に異常なウェイトを置きすぎた考え」のため、「下流」の部分の緊急性が深刻になってきているわけです。
 この「下流問題」は、今まで何十年も先延ばしにした「米国大不良債権」となっています。
 しかし、「今の電力が必要だから」と「下流問題対策」を先延ばしにしてきた。
 「その場しのぎのために、国債異常発行、不良債権先延ばし」の日本と、どこがどのようにちがうのでしょうか?
 どっちも、「子噛み孫食い」の構図と思いますよ。
 
  
  
  
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  [247] Re(2):懈怠と「有権者責任帰属」論理
  
        
  
 やーれやれ、「やるべきことをやっていない」のは日米どっちも同じです。
 地球上の全海水で薄めてもやばいくらいのものを、先進国全ての力を結集させてとりくまず、「軽水炉支援」だのと言っているアメリカ。
 まあ、ちょっと、お遊びでこのような論理を組み立てたので、見てやってください。
 
 
 この電力事業を半官半民だとすると、この原子力産業全体も半官半民となりますよね。
 となると、この「廃棄物の処分問題」は国家も責任を持つ。
 国家については、米国有権者も責任を有する。
 したがって、「廃棄物処理問題」がここまで深刻になったのは、有権者の責任でもあるということですね。
 さらに、今までの軽水炉戦略も、米国家によるものでもあり、ゆえに有権者も責任を有する。
 そうすると、これらの軽水炉を売りこんだ各国に対しても、「廃棄物処理の目途がつく」ということで売っているのですが、未だに米国は技術的目途がついていない。
 この場合の廃棄物処理の責任は日本にあるが、米国も責任を負う。
 ゆえに、日本の廃棄物の責任も、米国の有権者が日本の有権者と分有すべきである。
 
 というものです。
 信じにくいけど、「有権者責任帰属論法」をひねると、このようになるんですよ。

 私は、「原子力産業反対」ではないが、「廃棄物処理」過程を見ると。
1)燃料棒をそのままにする→プルトニウム
2)再処理→放射性廃棄物が爆発性の液体になる。
3)ロシアみたいに地層処理→おかげでいまやばい。
という、三つの結末しかなく、結果国家国民の危険を増大させるゆえ、
「安定固体化処分」「トリウム溶融塩原子炉による緩和」などの、「確実と同視される廃棄物処理法」を開発しなければならず、米国はその能力を有し、また上記論法のごとく(お遊び論法なんですが)重大な責任を負うべきであり、従って米国有権者は極めて重い責任をもつ。

 とまあ、こんなところなんです。
  
 
  
  
  
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  [248] 推進・反対双方の致命的な見落とし
  
        
  
>引用の最後の一文にある「人間の生存」が一つのキーワードだと思います。
>これをもう一歩前進させ、投資・国富・経済・社会などのシステムは生存を含んだ「リビング・スタンダード」を向上させるために存在する、と考え、その視点から原子力発電を含めた電力事業全体をどう捉えるか書きます。
>
>
>その前に、アメリカ北東部の住人として考えさせられることは、現在のような多消費型のライフスタイルが一体いつまで維持できるのだろうか?ということ。日本で染み付いた省エネ根性ゆえにそう思うのかもしれません。停電で冷蔵庫やPCが使えなくなること、自宅の冷暖房が止まること、自動車が走らなくなること等々は、原発事故や環境破壊と同じくらい深刻である・・・というのがホンネです。よって最低限のリビング・スタンダードが維持できない(石器時代のような)状況は想定しません。
>
>
>電力産業はどの国でもそうですが、完全なる自由競争に基づいた民間企業の形態を取りません。程度の差こそあれ政府・当局の規制を強く受けながら保護されているのが実情で、実態は半官半民。事業の性格上、儲からなくても倒産・閉鎖させるわけにはいかないですから。
>
>きちんと調べたわけではないので事実誤認はあるかもしれず、ラフにしか書けませんが、以上を踏まえて、電力事業のトータルコストとリビング・スタンダードの関係を考えます。
>米国電力業界の場合、エネルギーのソースは石炭が半分。残りが原油・原子力・その他です。原油は総需要の半分以上を輸入に依存しているはず。コスト面からいえば化石燃料は安上がりに見えますが、安全保障と環境コストまで含めた国民全体のリビング・スタンダードに影響を与えるトータルコスト、となると判断は難しくなります。
>
>地下資源は特定地域に偏在しており、エネルギーの長期安定供給を目標にソースを維持するためには安全保障コスト(軍事費・借款・ODAなど)が必要になる。そして国際情勢の変化やエネルギー価格の変動には不透明感がつきまといます。かりに中東有事が起きないとしても、今後途上国の経済発展が進めば、これまで先進国が欲しいだけ確保できた原油を中心としたエネルギーの需給構造は劇的に変わります。
>先のことはだれにもわからないのだから、エネルギーのソースは広く分散させるに越したことはなく、多少の問題はあっても原子力発電のオプションはホールドすべきである、というのがぼくの考えです。ましてや日本はエネルギー資源のほぼ全てを他国に依存しているのだから尚更それがいえると思う。
>
>環境への影響は、原油・石炭等の資源開発に伴う環境破壊・汚染と、その消費に伴うCO2・大気汚染等を前提に、破局的なメルトダウンだけは回避できるという想定で、原子力発電がもたらす環境への悪影響をどう比較考量するかが鍵になると思う。持続的なオゾン層破壊による被爆等や温暖化による悪影響と、一定の確率的で起こりうる原子力施設のメルトダウンとそれに伴う被爆等の悪影響を比較することは、微妙な判断になるはずです。ぼくは素人ですが、その判断材料を客観的に示した資料を見たことがありません。
>
>90年代に増加した電力需要の半分がIT産業の新規需要といわれており、一見してクリーンで脱工業的なハイテク産業の技術革新が、一次産業的なエネルギー需給を逼迫させたという一面がある。カリフォルニア州のようにリベラル的な環境政策を重視しすぎてエネルギー政策のバランスを欠き、エネルギー価格高騰のあおりで停電の危機に見舞われ、シリコンバレーの企業が一時的にせよ移転を検討したなどの事例は、小規模な原発のメルトダウンが起きたのと同じ効果をもたらすと考えます。
>
>電力が無いところに現代人は住めないからです。

 私が、なぜ、ここまで怒っている部分があるのかというと、
「廃棄物の処理問題」は極めて深刻な「地球上の全生物生存にかかわる問題」であるというのに、「エネルギー生産過程」だけで必要論や反対論を議論する「バイアスがかかっているとしか思えないステレオタイプ議論」にうんざりしているからです。
 エネルギーの面のみでいう必要論、エネルギー生産過程(発電過程)での反対が多い反対論。
 双方について、私は正直いいますと、難病指定の「愚劣病」としか思えませんね。

 必要・不要論双方のどちらに傾いても、「人類をほとんどおしまいにできるほどの」放射性廃棄物ー「死の灰」は、現時点において十分すぎるほどあるわけです。
 従って、「廃棄物の十分確実な安全処理の研究開発・実現」は、「国際的な緊急課題」なわけです。
 そこを理解していない連中が多すぎるのが、深刻な問題なんです。
 だから私は、「問題がある」「不便」「非効率」「廃棄物」とはいっていますが、
 「原発反対・やめれ」
ということは一度も主張していないでしょうが!
 そこの点を理解してない連中が、多すぎるからです!
 
 そこをなんだか、「エネルギー問題」として受け取って、私に論を展開されているようだけど、不要論・必要論双方の論者は、この手の議論にうつつを抜かしすぎて、事態をさらに深刻にしているわけです。

 繰り返し言っておきますが、原子力をやめるにせよやるにせよ、
「莫大な量の放射性廃棄物の、十分確実な安全処理」というのは、もう「人類の生存のための義務と化している問題」なわけです。
 原子力の不必要・必要には、関係がないわけです。

 エネルギー問題とは、別個の議論と考えるべきです。
 私が、「公共問題にかかわる」で怒らせてもらっているのは、「エネルギー問題」にすりかえて議論する方法で「廃棄物問題」まで処理しようとする姑息な考えが、多すぎるからです。
 
 
  
  
  
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  [252] Re(2):ウェイトの問題
  
        
  
率直にいって、核廃棄物の問題よりも(少なくとも当座は)中東情勢のほうが遥かに深刻であると考えています。使用済燃料の処理に天文学的な予算をつけるくらいなら、中東関連のバジェットを上澄みすべきだと思う。他の投稿も拝見しましたが、ぼくはこれら一連の論点は、やはりエネルギー問題関連イシューと捉えるべきだと思います。

どこになにをレスさせていただこうか迷いましたが、意見の対立がはっきり出やすい以下に絞ります。日本の不良債権処理とアメリカの核廃棄物処理は、似たような側面があると思いますが、定性的には前者のほうが遥かに深刻かつハイリスクだと思います。


ところで、5628さんの投稿を全て熟読したうえで、未だに率直に疑問なのですが、使用済核燃料の処理、そこまで焦燥感に駆られた手当てが必要なほどにヤバイ状況ですか?


> しかしながら、この理論の論理骨格は、
>「日本が不良債権を渋る。不良債権処理をしない」理由と、骨格が酷似していると思いませんか?
> アメリカの場合、処理をほったらかして40年以上するけど、そのあいだに廃棄物処理の見こみの立たないまま、そこら中に売りつけたわけです。

> しかし、「今の電力が必要だから」と「下流問題対策」を先延ばしにしてきた。
> 「その場しのぎのために、国債異常発行、不良債権先延ばし」の日本と、どこがどのようにちがうのでしょうか?
> どっちも、「子噛み孫食い」の構図と思いますよ。


さて。不良債権や核廃棄物は至るところに存在し、ぼくの知る限りでは、前者の処理は先送りされることが少なくありません。核廃棄物を不良債権に準じて考えるならば、むろんゼロにするのが理想ですが、現実的にはmanageableかどうかが重視され、それがイエスならリスクコントロールができていると考えます。これまでの報道を大枠で信じれば、不良債権・核廃棄物のほぼ全てがmanageableだったといえるのではないでしょうか。
不良債権問題→世界恐慌→世界戦争、あるいは原子力施設事故→地球規模のフォールアウトなどの最悪の事態には至らずここまで来たのではないか?という意味のことをいっています。もっといえば、犠牲者がのべ何人いるか知りませんが、まさか1000万人超ということはあるまい、と。それゆえ、将来のことはわからないけれども、少なくともこれまでのところ不良債権・核廃棄物ともにmanageableであったと考えます。

5628さんの科学者的な合理主義・完璧主義には馴染まないかもしれませんが、リスクを100%ヘッジすることはできないので、全体としてmanageableである限り、マージナルな部分はコストとの見合いでリスクテイクするに値する、というのがビジネスマン的思考です。

この期に及んでは核廃棄物と似た部分もあるのでしょうが、日本の不良債権が問題視される理由は次の2点にあるように思う。(1)「最大多数」の「リビング・スタンダード」を脅かすに至ってしまったこと、(2)「manageableでない」フェーズに移行してしまったこと。この2つの問題がなければ、80年代までのように、おそらく不良債権問題は当事者だけの問題で、国内外の大多数の人々にとっては全くの他人事だったでしょう。

ひるがえって、現時点ではアメリカの不良債権・核廃棄物はともに全米レベルのリビング・スタンダードに影響を及ぼしていません。これは一在住者としての意見です。上記(1)(2)への懸念が高まれば、こちらの国情からしてプロンプトで強力な対症療法的応急処置が行われるでしょう・・・と思います。
 
  
  
  
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  [253] Re(2):その1
  
        
  
>>良い意味でも悪い意味でも「歩留まり」を冷徹に計算できるところがこの国のスケール
>>です。たとえば有事の際、10万人を救うために3万人を見殺しにする/死地に投じる
>>ことは
>
>確実に犠牲が予想される場合はこのような考えは有効だと思います。
>ただし、あえて犠牲者を出すような行為が冷たい方程式で計れるわけじゃないと
>私は思いますがね。


未来予想には不確実性が常につきまといます。100%確実なestimateがあれば決断は不要。有事・平時を問わず、重要な意思決定は、ベストの情報ソースとベストのアナリシスをもってしても半分くらいは情勢が不明な状況下で迫られることが多いと思う。

情報提供するつもりで敢えてああいう書き方をしたのです。アメリカ的な考え方の論評に終始することなく、それに代わる説得力ある代案・改善案を期待したいと思います。
 
  
  
  
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  [255] Re(3):残念ながら末期がん状態に近い
  
        
  
>ところで、5628さんの投稿を全て熟読したうえで、未だに率直に疑問なのですが、使用済核燃料の処理、そこまで焦燥感に駆られた手当てが必要なほどにヤバイ状況ですか?

 ええ、そうですよ。
 今、使用済み燃料棒をプールに入れておるのが現在の状況ですが、もう一杯なんですよ。
 で、燃料棒の被覆金属というのは3ミリくらいのものですし、もうすぐ破れて、中の「死の灰」が漏れ出すころです。
 で、プールの耐用年数も近づいている。それに、放射線による金属劣化で、さらにぼろぼろになってきてる。
 じゃあ、プールを新設するとなると、発電所付近の住民は大反対まちがいなし。
 だからこそ、ブッシュがネバダにつくる計画を発表してるわけです。
 
 死の灰の管理を誤ればどうなるかということは、ニューズウィーク日本語版の2001年の5・6月のセミパラチンスクの写真が物語っております。
 樹木が木炭になっておりますぞ。炭焼きの手数がいりません(笑)。
 で、スリーマイル付近では、植物の異常変異(きのこの巨大化・植物の生育異常)が多発しております。
 しかし、んなことマスコミに載るわけがありません。

 まあ、それはいいのですが、今までの三つの方式(再処理・ワンススルー・地層処分)は、各々深刻な問題を抱えているわけです。
 従って、各国共同で「もっと安全な処分方法」を開発し、実行していく必要があります。
 
 
>さて。不良債権や核廃棄物は至るところに存在し、ぼくの知る限りでは、前者の処理は先送りされることが少なくありません。核廃棄物を不良債権に準じて考えるならば、むろんゼロにするのが理想ですが、現実的にはmanageableかどうかが重視され、それがイエスならリスクコントロールができていると考えます。これまでの報道を大枠で信じれば、不良債権・核廃棄物のほぼ全てがmanageableだったといえるのではないでしょうか。

 1980年代にあった、フランスのラ・アーグ再処理工場の停電事故について調べてみては?
 フランス軍から、発電機が来なければ吹き飛んでしまい、北半球全域が致死量の死の灰で覆われてしまって、この世にいなかったはずですよ。
 
 こんなことは、知らずに生きたほうが、精神衛生にもいいし、仕事がはかどるもんですが、現実は現実。
 
 
 で、このような状態をなんとかしようと、アメリカがガラス固体化技術を研究しておりましたが、現在、何をやってもだめでしてね。
 結局、アン・マネージャブルだということがわかって、ハンフォードの場合は爆発性の液体廃棄物のまま、絶えず冷却しないと吹き飛ぶ状態で貯蔵されております。
 また、タンクには猛烈な放射能のためかよく穴が空いて、外に漏れ出すんで、補修したり、タンクを変えないと危ないわけです。
 しかし、この方法で無いとプルトニウムの抽出ができないから、これでやっている。
 で、たまりっぱなし。
 
>不良債権問題→世界恐慌→世界戦争、あるいは原子力施設事故→地球規模のフォールアウトなどの最悪の事態には至らずここまで来たのではないか?という意味のことをいっています。もっといえば、犠牲者がのべ何人いるか知りませんが、まさか1000万人超ということはあるまい、と。それゆえ、将来のことはわからないけれども、少なくともこれまでのところ不良債権・核廃棄物ともにmanageableであったと考えます。

 私達が知らないし、知ろうとしない所・人々の誠実と献身と犠牲があるからこそのもの。現在においてはの状態で。
 もし、こういう人々に深甚なる敬意と感謝をしないでいて、「管理可能」というのであれば、人として羞恥心の無い許されざる態度であると思います。
 それを、認識しているかということです。
 
 
>5628さんの科学者的な合理主義・完璧主義には馴染まないかもしれませんが、リスクを100%ヘッジすることはできないので、全体としてmanageableである限り、マージナルな部分はコストとの見合いでリスクテイクするに値する、というのがビジネスマン的思考です。

 昔から、ビジネスが技術を刺激してきたし、圧迫してきたけど、原子力系の場合はビジネスが暴走し、技術開発がしっかりせぬままに活発にさせたため、問題が日に日に深刻になってきています。
 ですが、安全処理なんぞ、商売にならんでしょうが。
 航空機の安全管理然り。バリュージェットが良い例です。

>この期に及んでは核廃棄物と似た部分もあるのでしょうが、日本の不良債権が問題視される理由は次の2点にあるように思う。(1)「最大多数」の「リビング・スタンダード」を脅かすに至ってしまったこと、(2)「manageableでない」フェーズに移行してしまったこと。この2つの問題がなければ、80年代までのように、おそらく不良債権問題は当事者だけの問題で、国内外の大多数の人々にとっては全くの他人事だったでしょう。

 アメリカ及び北半球世界の場合、「技術的にろくな管理のできないまま、先走ってビジネスに走りまくり、現段階において深刻な状態に移行しているのを知らないこと」です。
 だから、「はよう、廃棄物安全処理の技術開発を国際的にせんかい!」ということなんです。
 あんなもんが、今までの方法で何百年も管理できると思うのであれば、あまりにも甘すぎます。
 
>ひるがえって、現時点ではアメリカの不良債権・核廃棄物はともに全米レベルのリビング・スタンダードに影響を及ぼしていません。これは一在住者としての意見です。上記(1)(2)への懸念が高まれば、こちらの国情からしてプロンプトで強力な対症療法的応急処置が行われるでしょう・・・と思います。

 この廃棄物問題は、「生存のためには最低500年は、外の環境に漏れてはいけない」という性質の問題です。
 それでも、「1グラムで最大100万人癌で死なせる」というプルトニウムが残るから、実質何万年になるわけです。
 んなこと、国民が知ったらパニックになってしまって、収拾がつかなくなるでしょうよ。
 それに、理解したとしても、あまりに深刻なんで「考えないようにする」心理規制が働くわけです。
 今、私はトリウム溶融塩原子炉をよく取り上げていますが、あれなら今までの廃棄物の問題を「何百年の問題」に持ち込めるし、これがまた廃棄物の管理を飛躍的にしやすくする。出力の上げ下げも安全にできる(アメリカ軽水炉では出力調整は危険)。配管漏れの危険が少ない(アメリカ軽水炉ははじめから、使ってはいけない材料らしく危険)などなどで、この方式は有望であると思います。
 トリウム溶融塩原子炉の開発と実用化でいくなら、きちんとしたリスクヘッジになるでしょう。理論的には、廃棄物処理も飛躍的に安全になる。
 オークリッジの場合は、ほとんど無事故でしたから。

 軽水炉の場合は、アイダホで一回吹き飛ばしておりますがね。
 基本的には、暴走させて吹き飛ばすことが可能な方式なんですね。
 しかし、トリウム原子炉は暴走させられないくらい、暴走させにくいものです。

 こんなやばい方式の原子炉を、「事故をおこしそうな」アジアの某国家に支援で建ててしまったら、どうなるやら。
 あのアメリカ産軽水炉は、充分民主的な国家で国民が監視できる状態でないなら、安全に動かせないと思わないと。
 あんなもん、アジアに建てられたら、アジアの迷惑です。
 
  
  
  
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  [256] Re(4):訂正 厚さ0.6ミリでした。3ミリではありません
  
        
  
 訂正です。
 燃料棒の金属の厚さは、0.6ミリ内外でございました。
 3ミリは厚すぎだと思って調べてみたら、五分の一でした。
 やはりあれは、ギリギリの技術ですねえ。

 あの方式、別の方式に切り替えないといけないかも....
 
  
  
  
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  [257] Re(3):その1
  
        
  
>>>良い意味でも悪い意味でも「歩留まり」を冷徹に計算できるところがこの国のスケール
>>>です。たとえば有事の際、10万人を救うために3万人を見殺しにする/死地に投じる
>>>ことは
>>
>>確実に犠牲が予想される場合はこのような考えは有効だと思います。
>>ただし、あえて犠牲者を出すような行為が冷たい方程式で計れるわけじゃないと
>>私は思いますがね。
>
>
>未来予想には不確実性が常につきまといます。100%確実なestimateがあれば決断は不要。有事・平時を問わず、重要な意思決定は、ベストの情報ソースとベストのアナリシスをもってしても半分くらいは情勢が不明な状況下で迫られることが多いと思う。
>
>情報提供するつもりで敢えてああいう書き方をしたのです。アメリカ的な考え方の論評に終始することなく、それに代わる説得力ある代案・改善案を期待したいと思います。

 しかしねえ。
 あの手の戦略の計算を数式で表したとき、場合によっては「起こり得る事態を点として表した」ところの位相空間がすさまじい歪み方をすると思います。
 とれる戦略の利得を空間にした位相と、起こりうる事象を空間にした位相の写像が、へんてこりんで実際を反映したものにならなくなる危険があると思いますが?
 もし、経済学のゲーム論あたりでモデルとして考えたとき、使う位相空間のディスクリートさの選択を誤った場合、大変問題があると思いますがね。
 案外あの国、理解して使っているのでしょうか?

 山口さんは、経済学をおやりになっているなれば、位相空間について心得られておられると思うのですが、どうですか?
 
  
  
  
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  [260] Re(3):その1
  
        
  
>未来予想には不確実性が常につきまといます。100%確実なestimateがあれば決断は
>不要。有事・平時を問わず、重要な意思決定は、ベストの情報ソースとベストの
>アナリシスをもってしても半分くらいは情勢が不明な状況下で迫られることが
>多いと思う。

うーん、まともな判断はメリットとリスクの量とリスクの起こる確立の積の
比較であるべきですよね。
で、リスクの量がかなり悲惨でかつリスクの起こる確立の非常に高い
ものを少数の犠牲を前提に行うのはリスクマネージメントという言葉を
使うのもおこがましい状態じゃないかな?

>情報提供するつもりで敢えてああいう書き方をしたのです。アメリカ的な考え方
>の論評に終始することなく、それに代わる説得力ある代案・改善案を期待したい
>と思います。

ある意味やってしまったことは後戻りできないのですよね。
ある意味核の問題は無責任かもしれないが、解決法はひたすらコストの
かかるものなんですわ。じゃなければ人間が地球上で生きていけなくなるのですわ。
それほど高いリスクを抱えているのです。
だからコストを増やさないがためにこれ以上やらないことが一番なんですわ。

原子力が日のあたらない産業になって技術者の質が落ちている。
そこらへんで綱渡りでこれまでうまくやっていたものが最近うまくいかなくなり
始めた‥結構深刻な問題では?

そいや日本の生んだ偉大なコンピュータDIPSが消えた。アレも味があったけどねぇ
 
  
  
  
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  [261] Re(4):巨大な権利侵害を肯定することとなるか?
  
        
  
>>未来予想には不確実性が常につきまといます。100%確実なestimateがあれば決断は不要。有事・平時を問わず、重要な意思決定は、ベストの情報ソースとベストのアナリシスをもってしても半分くらいは情勢が不明な状況下で迫られることが多いと思う。

 それでいいのですが、分析に使う概念にも問題がありますね。
 どうしても、事象の位相と分析による戦略による位相には、歪みが出ますので。
 
 わたしゃあ、トリウム溶融塩原子炉による発電法開発と実用化にいちかばちか賭けてみるしかないと思います。もしかして、この方法を発展させたならこの問題の大幅な緩和を可能にするでしょう。
 今の、ほんとうに技術的極限の軽水炉でいくのでしたら、人類のおしまいかも知れませんね。
 有名な核化学者故・シーボーグ先生(アメリカ)は、
「このままだと、500年後には、プルトニウム鉱山ができて、誰でも採掘できるようになる」と嘆いておられたそうです。
 ですが、ビジネスと軍需が先走りしましてねえ。
 
 ああ、そうそう。
 そちらの方で、「カレン・シルクウッド事件」関連の本でも何冊か読んでみてはどうでしょう。
 プルトニウムに汚染され、告発しようとしたときに、抹殺された疑いが濃厚であるとされる事件でしてねえ。
 そういうものを読んでみて、ビジネスと人権・生存権・自由・正義なんかの関連を瞑想してから、結論を出してみてはいかがでしょうか?
 
>>情報提供するつもりで敢えてああいう書き方をしたのです。アメリカ的な考え方の論評に終始することなく、それに代わる説得力ある代案・改善案を期待したいと思います。

 昔の話をお忘れかもしれないから言っておきますが、欧米の各地で昔、反原発運動家なんぞが、爆弾で爆殺されたり、暗殺されたりした時期があったのをご存知の上で言っているのですかね?
 人間の持つ権利と法の尊厳と法で保護されている権利と、経済やビジネスの間において、(もしも)何億の人間の生存がかかっているほどの深刻な対立を見せる問題が存在した場合、この対立をどのように発見し、どのように解決すべきなんですか?

 もう一つ、原子力事故の場合、被害はワールドワイドになるけど、例えばアイスランドの人間がアメリカや日本の原子力事故で死んだ場合、「利益も受けていないのに、死んでしまう」ということになりますね。
 極端な場合ですが。
 
 そのような潜在的な権利侵害をしうるものを、このままの危険な状態にしておくとしたら、人権を表面上なりとも深く尊重するアメリカの「正義と自由」の旗印を、
自ら侮辱してしまうことになってしまいます。
 大国アメリカの主義主張は、どうなるというのでしょうか?
 
  
  
  
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  [262] その3(やはり、大袈裟に考えすぎてません?)
  
        
  
>>ところで、5628さんの投稿を全て熟読したうえで、未だに率直に疑問なのですが、使用済核燃料の処理、そこまで焦燥感に駆られた手当てが必要なほどにヤバイ状況ですか?
>
> ええ、そうですよ。
> 今、使用済み燃料棒をプールに入れておるのが現在の状況ですが、もう一杯なんですよ。
> で、燃料棒の被覆金属というのは3ミリくらいのものですし、もうすぐ破れて、中の「死の灰」が漏れ出すころです。


実際に見たことありますか?ありませんよね??(笑)
もちろんぼくも見たことないです。


ところで、10年以上前になりますが、広瀬隆さんの著書を読んだことがあります。モチーフは5628さんが書いている内容とほぼ同一だったと思う(トリウム溶融塩原子炉は記憶にありませんが・・・)。潜在的なリスクを世に知らしめた点で功績はあったと思いますが、そのクオリティーはしょせんは日本のブン屋・フリージャーナリスト±αだろう、というのがぼくの評価でして。

はじめに結論ありきのアジテーションのきいたストーリーは、週末の娯楽としてなら十分楽しめますが、平日の昼間使用するのは大いに躊躇します。取材を受ける立場・情報を読む立場の双方から見たマスコミ・ジャーナリストの姿の一端を承知しているつもりなので、その立場から、使えるのは出典・引用元が示されたファクト・インフォメーションに限られます。ストーリー・モチーフ・オピニオンで参考にできることを探すのは、それこそ使用済核燃料からプルトニウムだけを抽出するのと同じくらい大変。まあ、人それぞれスタンスや考え方に違いはあるのでしょうが。


広瀬氏的なストーリーやオピニオンに対して、率直に疑問に思うのは次のようなことです。一言でいえば「外交を致命的にミスれば核ミサイルが降る可能性だってあるんですョ。大袈裟にアオりすぎじゃありませんか?」ってこと。


*これまで一度も致命的な事故が起きなかったことから、使用済燃料はプールを拡張して冷却を続行することでmanageable(地球規模の災害は起きない)な状態を維持することが期待できるのではないか?将来(北朝鮮のような後進国の利用)のためにも、そのシンプルな方法を続けるべきではないのか?

*これまでに原発・再処理施設などで働いていた人のガン・白血病の発生率と、かつて炭鉱で働いていた人の肺癌・喘息の発生率を比較し、前者のほうが圧倒的に高いことを示すデータがあるか?いわんとしているのは、大規模な事故が起きない前提で、エネルギー産業従事者の健康問題は相対的に改善の方向に向かっているのではないか、ということ。

*わずか1グラムで100万人を死に至らしめる危険な物質を扱っていながら、核施設周辺で人がバタバタ死なないのはなぜか?小規模な事故が起きた施設の周辺で人がバタバタ死なないのはなぜか?原子力空母・原子力潜水艦の乗員がピンピンしているのはなぜか?メディアが報じなくても、日本なら風説に乗せれば事実が関係各位に十分広まるはずだが(たとえば不良債権の話題など)、六ヶ所村・東海村・敦賀などの周辺で、社会問題化するほどの奇形児・ガン患者の発生が全く聞こえてこない。なぜか?

*20年前に事故を起こしたスリーマイル島の原発は現在も稼動している。あの程度の放射能漏れで収まるならば、ゼロ地点の人間のリビング・スタンダードを脅かさないという証左ではないか?150キロ圏内にあるワシントンの首都機能と200キロ圏にあるニューヨークの経済機能が維持されていること、東海村が東京の100キロ圏にあることなどを考えると、中規模の原発事故で直接被害が及ぶ地域はきわめて限定されるのではないか?ただし、使用済燃料は東京から600キロ圏内の六ヶ所村なので、なにか起きれば大きいんだろうというイメージはできますよ、さすがに。

*これまで一度も起きていない大事故の潜在的な可能性を云々するのも結構ですが、北朝鮮のミサイルや民間航空機・自衛隊機などが誤って東海村・六ヶ所村に落ちる可能性(すでに発射・墜落の実績があり、こちらの可能性をゼロとは想定できない)は全く気にならず、手当てしないのか?アメリカでは原発テロを想定して対策しています。
 
  
  
  
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  [263] その4(ああ、万人に深甚なる敬意と感謝を)
  
        
  
>>不良債権問題→世界恐慌→世界戦争、あるいは原子力施設事故→地球規模のフォールアウトなどの最悪の事態には至らずここまで来たのではないか?という意味のことをいっています。もっといえば、犠牲者がのべ何人いるか知りませんが、まさか1000万人超ということはあるまい、と。それゆえ、将来のことはわからないけれども、少なくともこれまでのところ不良債権・核廃棄物ともにmanageableであったと考えます。
>
> 私達が知らないし、知ろうとしない所・人々の誠実と献身と犠牲があるからこそのもの。現在においてはの状態で。
> もし、こういう人々に深甚なる敬意と感謝をしないでいて、「管理可能」というのであれば、人として羞恥心の無い許されざる態度であると思います。
> それを、認識しているかということです。


核処理施設で働いてくださっておられる労働者各位に感謝せよ、という趣旨のことですよね?ジャパニーズ左翼の典型的人権イシューに対するコメントとしてサイテーの部類に入ることを重々承知のうえでいえば、ぼくは核施設という職場における単なる雇用である、と考えます。

イヤなら別の職を見つければいいのです。転職・移動の自由は保障されており、アメリカの雇用マーケットは非常にしっかりしており、彼らはボランティアではなく有償で仕事をしています。現にいま施設が稼動している以上、必要なオープンポジションに対して定員を満たすに足るアプライがあったということです。


さて。ここからが本題ですが・・・、たとえばスチュワーデスという職業は、高々度での不規則な勤務が多くしかも紫外線に多く当たるせいか(よくわからない)体調不良や不妊を訴える人が(空を飛ばないウエイトレスに比べて)多い。そして不運にも事故に当たれば死ぬ可能性が高いハイリスクな職業であります。使用済核燃料の処理工場で働いている人と定性的なリスク要因がオーバーラップします。

5628さんは今日までその事実を知らなかったとしましょう。となると、ご自身のお説や崇高な理念に一貫性を持たせるためには、資本主義の毒牙にかかって肉体を蝕み若い生命をリスクにさらしている健気なスチュワーデス各位の誠実と献身と犠牲に対しても、間違いなく深甚なる敬意と感謝を抱くに違いありませんよね(笑)?むろん、核処理工場の労働者に対する慈しみと同じレベルのそれですよ。

華々しくてカッコ良くていかにも体制側にいる高給取りの連中は自業自得であり、お涙頂戴の日本的左翼の人権ストーリーや日本のテレビの主婦向けのワイドショーに合致する不遇な労働者諸氏には深甚なる敬意と感謝を、などという逆差別がないことを祈りましょう。
 
  
  
  
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  [264] その5(財界はメルトダウンした原子炉のように暴走するか?)
  
        
  
>>5628さんの科学者的な合理主義・完璧主義には馴染まないかもしれませんが、リスクを100%ヘッジすることはできないので、全体としてmanageableである限り、マージナルな部分はコストとの見合いでリスクテイクするに値する、というのがビジネスマン的思考です。
>
> 昔から、ビジネスが技術を刺激してきたし、圧迫してきたけど、原子力系の場合はビジネスが暴走し、技術開発がしっかりせぬままに活発にさせたため、問題が日に日に深刻になってきています。
> ですが、安全処理なんぞ、商売にならんでしょうが。
> 航空機の安全管理然り。バリュージェットが良い例です。


結論だけいえば、安全処理・安全管理は条件付きで商業ベースに乗ります。


それはともかく、一連の投稿を拝見してずっと疑問に思っていたのですが・・・ひょっとして5628さんは、たとえば「東京電力・日本航空」と「トヨタ自動車・ソニー」はともに利潤を追求する株式会社なのだから、ともに資本の論理や商業主義が大手を振ってまかり通る、とか思ってませんか?


もしもそう思っているのだとすれば、その理解は間違っています。


経済は国が規定する広義の社会制度の一構成要因に過ぎません。
そのため、その経済を構成するあらゆる産業・企業は、国が規定する大なり小なりの規制を必然的に受けており、その枠組みの範囲内で得られるフリーハンドを最大限に生かした利潤追求を行っているのが実情です。もちろん業界サイドが自己の利益のために政府を動かすケースもままあり、ご指摘のような財界主導の展開も多々あるのですが、基本的に企業・業界が負うべき責任はフリーハンドの範囲内で発生します。

とりわけ電力会社・航空会社などは高度にパブリックな性格をもっており、元をただせば政府事業です。民間は、公的部門ゆえの非効率を改善し財政負担を軽くし財務の柔軟性を高めるために、半官半民という形で、国が定めた部分をお手伝いしているという構図で関わっています。根本的には政府事業につき、最終目標は単独での利潤を追求というより、国民のリビングスタンダードの維持・向上にあります。それが公益事業を始めとする規制産業の大きなピクチャーであり、「トヨタ自動車・ソニー」のような典型的な日本株式会社との相違点をなす。知る限り、そのような規制産業のあり方は万国共通です。

電力会社・電力事業はどんなに弱い国でも潰れないし、また潰すわけにいかない。その代償として、株式会社形態を取っているにもかかわらず、電力会社の経済的自由は著しい制限を受けています。一般の事業会社と同列に考えると大局を見誤ると思います。常識的にいえば民間ユニットが単独で暴走することは構造的に考えづらく、かりに本当に暴走しているとすれば、それを可能にした法体系・規制体系に問題があると捉えるべきだと思う。批判すべきターゲットの照準を正しく合わせないと、この話し、「さあ、みなさん、タイヘンです!」(第二の広瀬隆)で終わってしまいかねないのではないでしょうか。
 
  
  
  
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  [265] Re(1):現段階はまずいのですがね
  
        
  
>*これまで一度も致命的な事故が起きなかったことから、使用済燃料はプールを拡張して冷却を続行することでmanageable(地球規模の災害は起きない)な状態を維持することが期待できるのではないか?将来(北朝鮮のような後進国の利用)のためにも、そのシンプルな方法を続けるべきではないのか?

 結局、原子燃料をウランで行うことに問題の多くが所在していると思うのですが?
 絶えず、うるさいプルトニウムの問題が付随することになるし、別の原子燃料にするしかないでしょうね。
 となれば、トリウムくらいのように思うのですが.....
 
>*これまでに原発・再処理施設などで働いていた人のガン・白血病の発生率と、かつて炭鉱で働いていた人の肺癌・喘息の発生率を比較し、前者のほうが圧倒的に高いことを示すデータがあるか?いわんとしているのは、大規模な事故が起きない前提で、エネルギー産業従事者の健康問題は相対的に改善の方向に向かっているのではないか、ということ。

 
 俗に言う晩発性の障害(癌)には、因果関係の証明が大変しにくいように思うんですが?
 追跡調査も散々行う必要があるんですが.....
 はっきり言うと、こうした影響度の研究は「まだはじまったばかり」なんです。
 あるものは、13.6msvでも癌が有意に増加する(マンクーゾのハンフォードにおける研究)ですし、またあるものは200msvで増加するという結果が出ている。
 未だ不明なんでして、現在研究が続いております。
 何が、どのくらい続いて、どのように出てくるか否か?
 下手すれば、そこから出てきた孫に、異常が出てくる可能性も否定しがたい。

 しかしながら、廃棄物の問題はこの手の障害とちがって、全部放出されれば、気候や気流によって、急性障害(すぐに出てくるやつ)で危険なもんですんで、こういうのとごっちゃにするのは問題なんと違いますか?
 
 
>*わずか1グラムで100万人を死に至らしめる危険な物質を扱っていながら、核施設周辺で人がバタバタ死なないのはなぜか?小規模な事故が起きた施設の周辺で人がバタバタ死なないのはなぜか?原子力空母・原子力潜水艦の乗員がピンピンしているのはなぜか?

 原子力潜水艦の原子炉から、超ウラン元素とかが漏れているなら、お話は別でしょうけど.....
 α線・β線・γ線の放射線源で、各々の透過性と対処は異なりますよね。
 β線やα線の放射線源の場合、体内に入ったときに問題となるし、それは20〜30年以上のことが多いですしね。
 急性なら問題はかなり簡単なんですが、それ以外となると、どこも掴みかねているのが現状。
 また、
 「放射線でなぜ細胞が死ぬか?」という疑問に、科学の答えが出たのは最近のことです。急性の場合。
 どうも、「細胞内の水が牙をむく」ようで......

>メディアが報じなくても、日本なら風説に乗せれば事実が関係各位に十分広まるはずだが(たとえば不良債権の話題など)、六ヶ所村・東海村・敦賀などの周辺で、社会問題化するほどの奇形児・ガン患者の発生が全く聞こえてこない。なぜか?

 それは希ガス系列以外の放射性物質を出さないように努力しているから。
 六ヶ所村の再処理工場は、未だに再処理を行わないで、プールしている。
 この場合は、現時点ではそれが最良の選択。
 ただ、それでも燃料棒の鞘が破けてきて、プールの水に漏れ出すでしょうねえ。
 どうすればいいのか...てなところです。
 しかしながら、現在では、それでもこの方法で行くべきと思います。
 その間に、より安全に処理できる方法を開発しないと....
 プールはその間の「つなぎ」と考えるべきと思います。
 
>*20年前に事故を起こしたスリーマイル島の原発は現在も稼動している。あの程度の放射能漏れで収まるならば、ゼロ地点の人間のリビング・スタンダードを脅かさないという証左ではないか?150キロ圏内にあるワシントンの首都機能と200キロ圏にあるニューヨークの経済機能が維持されていること、東海村が東京の100キロ圏にあることなどを考えると、中規模の原発事故で直接被害が及ぶ地域はきわめて限定されるのではないか?ただし、使用済燃料は東京から600キロ圏内の六ヶ所村なので、なにか起きれば大きいんだろうというイメージはできますよ、さすがに。

 廃棄物の問題では(ハンフォードのような液体廃棄物)、吹っ飛んだときを考えると、「急性障害で...」という事態を想定すれば十分だと思うんですけどね。
 慢性とか晩発性なんかも混ぜて考えるのは問題。

 わたしゃ、「原発は反対・いらん」とは言っておりません。
 しかしながら、現在のウラン軽水炉の場合「プルトニウム・プルトニウムの軍事転用の危険・それに対するテロリズムの危険・暴走の危険性・配管の問題・構造の複雑性・出力の調整に危険が伴う・不便」であり、とくに前者の場合「プルトニウムを取り出した後の廃棄物は、原子炉よりもさらに危険になる」から、「ウラン以外の燃料としてトリウムを使用し」、「オークリッジ国立研究所で研究され、一定の成果を収めたトリウム溶融塩炉を実用化に向けて研究開発したりして、ウランを使用しなくてもいい原子力施設(必然的にトリウムになるけど)にしていかねばならない」と思うんです。
 発電における方向性を考えると、
 ウラン軽水炉から、「小型で出力調整ができて、暴走の危険性がさらに少ない、構造が簡単ですみ、そしてウラン以外の原子燃料(トリウム)を使う原子炉による発電方法」を目指さねばならないというわけです。
 このような炉であるなれば、リビング・スタンダードのさらなる確立と発展、途上国で予想される「急激なエネルギー消費の増大」に効果的に対処でき、「温室効果の抑制」において、真に有効なものになると考えています。
 つまり、「原子力は、ウラン軽水炉からシフトし、ウラン・プルトニウム以外の原子燃料で発電させるものにしていかなければ、真にリビング・スタンダードの維持発展に貢献することができない」ということです。
 今のままではプルトニウムたまりっぱなし、では燃やそうとすると「液体廃棄物の危険」というジレンマ状況なんですよね。
 
>*これまで一度も起きていない大事故の潜在的な可能性を云々するのも結構ですが、北朝鮮のミサイルや民間航空機・自衛隊機などが誤って東海村・六ヶ所村に落ちる可能性(すでに発射・墜落の実績があり、こちらの可能性をゼロとは想定できない)は全く気にならず、手当てしないのか?アメリカでは原発テロを想定して対策しています。

 あの施設は、稼動すればハンフォードよりも危険かも。
 地下水が豊富なものだし、誤射・墜落もございます。
 ただあれは、政治的なものが相当噛んでいます。
 
 古川和夫という方の本を元にして考えれば、トリウム溶融塩炉(同氏が熱烈に推奨しているもの。本を見た限りでは、十分納得のいく話)は、テロなどの外乱にも強く、政情不安が伴いやすい途上国においては、希望が持てるかもしれませんね。

 結局、どう見ても「原子力発電」は「真に民生用のものにするために、全く違った方式のものが要請されている」ということだと思いますよ。
 
  
  
  
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  [266] Re(1):処分法の奥の手(最良かもしれんが禁止されているはず)
  
        
  
>華々しくてカッコ良くていかにも体制側にいる高給取りの連中は自業自得であり、お涙頂戴の日本的左翼の人権ストーリーや日本のテレビの主婦向けのワイドショーに合致する不遇な労働者諸氏には深甚なる敬意と感謝を、などという逆差別がないことを祈りましょう。

 ちがいますよ。
 人を働かせるのにいい方便だと思うわけです。
 あないなところでサボタージュされたらやばいでしょうが。
 多少なりとも、気持ち良く、誠実に働いてもらうためには、かような配慮も必要
でしょう。

 ところで.......
 ハンフォードのは液体状態なんで、どうしても固体化せにゃならんですが...
 核兵器競争のものが一杯あるようなんで....
 でまあ、固体化したらなんですが、私としては、「何をしてもだめなら、最後の
手段として」、「うまく深海に、できるだけ早く漏れないように捨てる」ことで、
何とかぎりぎりで切り抜けることが可能だと思います。

 あまり分かってはいない部分もありますが、海洋には深層において、緩やかな潮流のようなものがあり、何千年・何万年かけて海洋の表層に昇ってくる流れがあるとの事です。
 そこに捨てれば、何千年何万年もかかるため、無害化に一番近くできます。
 
 ただ、この方法は、深海に捨てるための容器などの問題と、「高レベル廃棄物の海洋投棄は国際的に禁止」なので、現在は不可能です。

 何が起こるかは分からないですが、最後の手段としては、この方法があるはずです。
 本当は、これが一番いいかも知れません。
 私見ですが.........

 どう、考えます?
 
  
  
  
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  [267] 事実として受け入れざるを得ないでしょう
  
        
  
トリウム溶融塩原子炉や処理方法等の話題、手も足も出なくてすみません。
予想される開発期間・開発コスト・付加価値に関する情報をいただけたら、その新技術のニーズや、財政・各産業・企業・末端消費者への影響についてestimatesを作ることはできる、というのがぼくの基本的な立場です。


> 昔の話をお忘れかもしれないから言っておきますが、欧米の各地で昔、反原発運動家なんぞが、爆弾で爆殺されたり、暗殺されたりした時期があったのをご存知の上で言っているのですかね?
> 人間の持つ権利と法の尊厳と法で保護されている権利と、経済やビジネスの間において、(もしも)何億の人間の生存がかかっているほどの深刻な対立を見せる問題が存在した場合、この対立をどのように発見し、どのように解決すべきなんですか?
>
> もう一つ、原子力事故の場合、被害はワールドワイドになるけど、例えばアイスランドの人間がアメリカや日本の原子力事故で死んだ場合、「利益も受けていないのに、死んでしまう」ということになりますね。
> 極端な場合ですが。


狂牛病に関してイギリスがどう立ち振る舞い各国がどう対応したのかが一つの事例になると思います。


10万人救うために3万人の自国民を見殺しにすることもある、戦争を宣言して国民に犠牲者が出る可能性を示唆した大統領に8割の支持がある、などのケースをご紹介した理由は、「戦略遂行上の犠牲は最小限に食い止めるよう努力をするが、その戦略を遂行するために犠牲が出ることをアメリカは恐れない」という事実を知ってもらうためでした。


日本の場合、オポチュニスティックな(他のみなさんや、欧米諸国ではどうやっているかがイジョーに気になり調和したがる:人権問題などもそうですね)ビヘイビアが多いと思いますが、アメリカはあらゆるオプションをフルラインで検討し、自らの意思で実行することができる。国益が絡んだ大戦略は、内外の左翼・国家・世論・メディア等々がなにをピーピー・ツベコベいおうが省みず、拒否権を発動し反対勢力に刺客を送ってでも断固実行するということ。そこらへんのカウボーイ・スピリッツが世界の知識人の顰蹙とするところではありますが。


大きな意思決定をするとき、集団の利益・国益は個の利益・人権に優先します。日本もそうではないでしょうか?自民・公明の得票率は全有権者のせいぜい3分の1、無党派やフレンドを除いた真水はさらに小さいはずですが、その支持母体群の利益に沿ってアジア圏全域に影響が及ぶ先進国の国政が動くわけですから。


それに代わる改善案・代案を期待した真意は、アメリカという国はそのくらいの決意をもって腰を入れて押し出してくるのだから、中途半端な考えや準備では最初から歯牙にもかからないということ。日本には米国の3分の1くらいの総合国力があると思うので、決心を固めて万全の準備で押し出せば、主張すべきは主張できるし局地的にかなり意見が通る筈。しかし、「イケマセンねぇ〜、そんな考えばかりが全てじゃありませんョ・・・」、レベルの床屋談義では、かりに億単位の人が思ったところで無力に近い。少なくとも短期的には。石油利権に反発するアラブ諸国民がまさにそれです。
 
  
  
  
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  [268] Re(2):処分法の奥の手(最良かもしれんが禁止されているはず)
  
        
  
>>華々しくてカッコ良くていかにも体制側にいる高給取りの連中は自業自得であり、お涙頂戴の日本的左翼の人権ストーリーや日本のテレビの主婦向けのワイドショーに合致する不遇な労働者諸氏には深甚なる敬意と感謝を、などという逆差別がないことを祈りましょう。
>
> ちがいますよ。
> 人を働かせるのにいい方便だと思うわけです。
> あないなところでサボタージュされたらやばいでしょうが。
> 多少なりとも、気持ち良く、誠実に働いてもらうためには、かような配慮も必要
>でしょう。
>


べつにいい子ぶるつもりはないですが、職業に貴賎はないと考えています。

空を飛ぶウエイトレスとそうでないウエイトレスの対比で示したように、リスクがあるポジションは、最初から正当なリスクプレミアムを上乗せした給与パッケージで処遇するのが建設的です。ウソの方便で人をダマして安月給で使おうなどと考え、そこにエセ人権屋やマスコミが群がる不経済を考えると全くペイしませんし、給与のミスプライスは社会全体の活力を奪います。
 
  
  
  
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  [269] なんかアホらしくなってきた・・・
  
        
  
しかし・・・、ぼくがちょっとチャチャを入れたくらいで、2・3日で発言がこれだけトーン・ダウンするようでは・・・。ちょっと、ね。人権を連呼するのは「やはり」方便だったわけですね。根底になにがしかの差別意識や優越意識があって、その意識に基づきその場の気分次第で、方便としての人権カードを切る程度でしたか。なるほど。

だから2、3日寝ただけでこんなに発言が変わってしまいますよ。元スレから人権イシューは一貫した一つのテーマですから、一事が万事そうでないことを祈りますが。しかしこれがジャパニーズ人権左翼の限界ともいえる。ま、5628さんだけでなく、ここや他所で見かけるネコ関連ハンドルにおおむね共通する感想なんですが。


以下は使用済核燃料の施設で働く労働者にたいする5628さんの意見。
前者がタテマエ、後者がホンネ、ですよね?(爆)


http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?%95%D4%90M=%95%D4%81@%90M&follow=255&id=seiji&cmd=psn
> 私達が知らないし、知ろうとしない所・人々の誠実と献身と犠牲があるからこそのもの。現在においてはの状態で。
> もし、こういう人々に深甚なる敬意と感謝をしないでいて、「管理可能」というのであれば、人として羞恥心の無い許されざる態度であると思います。
> それを、認識しているかということです。


http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?%95%D4%90M=%95%D4%81@%90M&follow=266&id=seiji&cmd=psn
> ちがいますよ。
> 人を働かせるのにいい方便だと思うわけです。
> あないなところでサボタージュされたらやばいでしょうが。
> 多少なりとも、気持ち良く、誠実に働いてもらうためには、かような配慮も必要
>でしょう。
 
  
  
  
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  [274] Re(1):まあ、そうおっしゃいますな
  
        
  
 こっちも、昨日いろいろありましてね。
 ちょいと、きついことが。

 で、ちょっと、いろいろ分割しておきました。
1)エネルギー生産過程(発電)
2)再処理(ウラン・プルトニウム抽出)
3)貯蔵・廃棄(地層処分等)
に分けておかないと、お互い意見が変になりそうですしね。

 私からすれば、現状では各々が「問題が深刻」と思っています。
 だから、がんがんやらせてもらったんですが....
 とくに、2)の段階が深刻といえそうです。
 今までの方法は、もともと「軍事用」だったため、あまり弊害を考慮せずに行っていたのですが、それでもハンフォードの場合、「核弾頭製造の残りかす」がたまりにたまって、深刻な状態ですし、作業員も被爆しております(彼らの給料はどうなんでしょう?高給取りで各種保険完備でないと、とても見合わないでしょうね)。
 で、この方法では、民生用が上手く行かないし、現状だと危険はより深刻化しちゃうわけです。
 
 で、これに対して、米アルゴンヌ国立研究所で「別の処理方法が開発されている」ようで、「乾式処理法」と言われるものです。
 昔からの方法ですと、「臨界事故」「化学爆発」「プルトニウム・ウラン取り出しのかすが爆発性の液体で、放射線を出しまくる状態のままになり、固体化しにくい」という問題があり、到底できないということで、広@風にさせてもらったんですが....
 で、「乾式処理法」の場合は、このようなことが起こらないので、これなら民生用としていいのですが、さらなる実用化への研究開発が必要です。
 そうでもしないと、「プルトニウムがそこら中にたまる一方」ですんでね。
 安全にプルトニウムを取り出して処理しないことには無意味でしょう。
 で、現行方式のままで行うのには問題があるので、某氏のように言わせてもらっているわけです。
 で、この「乾式処理法」の予測コストとしては、
 http://www.jnc.go.jp/siryou/hyoka/HY000904/sa5/z050.html
にあります。

 こういうものがまだまだのうちに、問題をひどくするようなことをやるのは問題であると言いたい訳です。

 そういうことであるなら、今のハンフォードのことのほうがもっと重要であるということです。
 冷戦時代の核兵器競争の遺産が、そこにあるわけです。
 そこにある液体廃棄物を、危険の少ない固体にする技術を研究開発することのほうが、新世紀における原子力産業のためにも重要であるように考えます。
 冷戦に勝利して、液体廃棄物に勝利できないはずはないと思うんですが?
 
 
  
  
  
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  [276] Re(2):URL訂正
  
        
  
 あーれあれ。
 アメリカの支援しているイスラエルがとんでもないことをやっているなあ。
 早く止めさせないといけません。
 いくらなんでもやりすぎです。
 一方にあまりにも肩入れしすぎるのは問題ですよ〜
 暴走して、メルトダウンする前に、早く「和平交渉」の制御棒を入れましょう。

 とまあ、話は変わって........
 さきほどのURLはまちがいでございました。
> http://www.jnc.go.jp/siryou/hyoka/HY000904/sa5/z050.html
>にあります。
 だったのはURLまちがいで、
http://www.jnc.go.jp/siryou/hyouka/HY000904/sa5/z050.html
でございます。
 アメリカは、「有望な安全のための大事な技術」をちゃんと作っております。
 さきほどの、「乾式再処理法」です。
 ジミー・カーター大統領が、「神の贈り物」というくらいに絶賛されておられたそうです。
 だのに、「エネルギー」の点ばかり見ていて、有権者も政財界もあまり注目していない気がします。
 で、危険だけが「貯金」のようにたまっていくのは馬鹿馬鹿しいと思いませんか?
 私はだから、「みぎゃー」といっておるのです。
「再処理」や「廃棄物」の安全処理問題が克服されれば、心置きなくできるでしょう。
 カウボーイスピリッツというものは、このようなところにこそ、もっともっとかけるものです。
 自分の国で有望ないいものができそうなのに、注目しないのはいけない。
 政財界は、もっともっと、こういうものに支援しないと。
 
  
  
  
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  [281] Re(1):「メルトダウンした原子炉のように暴走」の時点で間違っています
  
        
  
 おーい、山口さーん。
 ウラン軽水炉で、メルトダウンしたら止まるんですよ〜。^^)
 暴走なんかしないはずですよー。
 それとも、溶融した炉心で「溶融塩炉」か「金属燃料炉」になるんですか〜?
 初めて知りました。そういうことって。
 何が「減速材」になるんですか〜?^^)
 教えてくださいよ。

 ということで、先日かような表題を見まして「??!!」とショックを受けて暗くなった私。;;)
 あような事を書いてはいけません。
 広瀬氏や、高木氏のことを批判する資格以前の問題です。--メ)
 どうも、基本的な知識が問われています。
 道理で、話がかみあわなかったんですなあ。^^)

 ちゅうことで、メルトダウンの話をば.....
 メルトダウンになる理由の主要な原因ーというよりも直接的原因は、「冷却材の水が行かなくなる・なくなること」なんですね。
 ところが、軽水炉の「水」というのは、「冷却材」の他に「減速材」の役目があるんですよ。
 「減速材」というのは、「炉のウランが核分裂するために必要な材料」のことです。
 どういう役目かというと、核分裂で出る中性子には高速中性子とか、いろいろな種類の中性子が出るのですが、この炉の場合「熱中性子」という「遅い中性子」が必要で、これがないと止まります。
 水は、この「速い中性子」のスピードを「遅い熱中性子」にするためにも必要なんですよ。
 だから、水が不足したりなくなると、核分裂反応は止まるので暴走しません。
 しかし、そのために、燃料が灼熱状態になって、炉心溶融が起こる危険があるわけです。
 ということで、「メルトダウン」→「暴走」ちゅうのは、まず無いでしょうね。
 基礎知識を持ちましょう。^^)
 「歩留まり」を云々する以前の問題です。

 で、感想。
 支持するにしても反対するにしても、わたくしのように「廃棄物処分の安全な方法が開発されない限り、これ以上はやめとくれ」派にしても、まず、こういう知識を持っておきましょう。
 特に、支持する方は「こういう知識を心得て当然」だと思います。
 わて(私)は、「こういう知識を持たずに、エネルギーばかり追いかけるために支持する方が多いのが、とっても恐ろしい」と思うんです。
 
 で、山口さん。
 折角、「軽水炉発祥の地」にいるわけなんですから、軽水炉の大まかな仕組みや大筋の話くらいは、「軽水炉発祥の国の有権者」として学んでおくべきと思いますよ。
^^)
 
 
  
  
  
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  [282] Re(3):URL訂正
  
        
  
> アメリカは、「有望な安全のための大事な技術」をちゃんと作っております。
> さきほどの、「乾式再処理法」です。
> ジミー・カーター大統領が、「神の贈り物」というくらいに絶賛されておられたそうです。
> だのに、「エネルギー」の点ばかり見ていて、有権者も政財界もあまり注目していない気がします。
> で、危険だけが「貯金」のようにたまっていくのは馬鹿馬鹿しいと思いませんか?
> 私はだから、「みぎゃー」といっておるのです。
>「再処理」や「廃棄物」の安全処理問題が克服されれば、心置きなくできるでしょう。
> カウボーイスピリッツというものは、このようなところにこそ、もっともっとかけるものです。
> 自分の国で有望ないいものができそうなのに、注目しないのはいけない。
> 政財界は、もっともっと、こういうものに支援しないと。


うーん。結局こんなレスしかお返しできずに申し訳なく思っていますが、たとえば環境政策に熱心なカリフォルニア州の公共料金・ガソリン代はニューヨークの3割増くらい。なんだかんだいっても、環境コストは価格上昇を通じて最終消費者へと転嫁されるのです。ところが実際問題として、そこまで環境政策に注力してもニューヨーク州とカリフォルニア州の環境の違いは(ぼくの感覚ですが)気候ほどは違わない。大気汚染の状況などは学者が測れば相当違うかもしれず、またそうあって欲しいところですが、生活感覚としていえば大差ない。挙げ句の果てにエネルギー価格高騰で停電しかねない脆弱性をはらんでいるとすれば、過度の環境志向はペイしないという結論にならざるを得なません。

核の処理は、1.ビジブルな近未来においていま本当に早急な手当てが必要なほどリスクがあるか、2.それとも最終的には経済的メリットがありエネルギーコストが下がるか、のいずれかの条件を満たせない限り、有権者は動かないと思う。動く理由がないからです。所得水準にもよりますが年収の5%〜10%をエネルギー関連支出として、そこに価格転嫁されるとすれば、電力は必需財なので相当効くはず。一般にコストと環境はトレードオフだと考えられるので、核廃棄物の処理コストを拠出するインセンティブになるとすれば1.を中心に考えざるを得ない。

結局のところ焦点になるのは、本当にヤバイと思っているかどうか。
その可能性をどの程度見積もるかが鍵になると思う。ぼくはそこらへんのことが未だに半信半疑ですが、ブッシュがネバダの砂漠のド真ん中に処理工場を作ろうとしているのだとすれば、やはり現状維持の方向でしょう。

あさっての方に飛びますが、ひるがえって日本の電力料金は高いですよね。アメリカに比べてなぜ高いか、その価格構造の違いは承知しているつもりです。むしろその価格引下げに高いプライオリティーを与えるべきである、というのがぼくの価値観です。そもそも、日本の消費者は、国民レベルで今回のような理由で価格転嫁されることに耐えられるのですか?
 
  
  
  
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>うーん。結局こんなレスしかお返しできずに申し訳なく思っていますが、たとえば環境政策に熱心なカリフォルニア州の公共料金・ガソリン代はニューヨークの3割増くらい。なんだかんだいっても、環境コストは価格上昇を通じて最終消費者へと転嫁されるのです。ところが実際問題として、そこまで環境政策に注力してもニューヨーク州とカリフォルニア州の環境の違いは(ぼくの感覚ですが)気候ほどは違わない。大気汚染の状況などは学者が測れば相当違うかもしれず、またそうあって欲しいところですが、生活感覚としていえば大差ない。挙げ句の果てにエネルギー価格高騰で停電しかねない脆弱性をはらんでいるとすれば、過度の環境志向はペイしないという結論にならざるを得なません。
>
>核の処理は、1.ビジブルな近未来においていま本当に早急な手当てが必要なほどリスクがあるか、2.それとも最終的には経済的メリットがありエネルギーコストが下がるか、のいずれかの条件を満たせない限り、有権者は動かないと思う。動く理由がないからです。所得水準にもよりますが年収の5%〜10%をエネルギー関連支出として、そこに価格転嫁されるとすれば、電力は必需財なので相当効くはず。一般にコストと環境はトレードオフだと考えられるので、核廃棄物の処理コストを拠出するインセンティブになるとすれば1.を中心に考えざるを得ない。
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>結局のところ焦点になるのは、本当にヤバイと思っているかどうか。
>その可能性をどの程度見積もるかが鍵になると思う。ぼくはそこらへんのことが未だに半信半疑ですが、ブッシュがネバダの砂漠のド真ん中に処理工場を作ろうとしているのだとすれば、やはり現状維持の方向でしょう。

 本当は、とてもやばいのですけど、あんまり理解がないんですよ。アメリカは。
 「いざとなれば、ネバダの乾燥砂漠地帯にでも貯蔵(捨てる)すればいい」という具合ですから....
 日本には、そのような「いい土地がない」ので、この問題は「はるかに苦しい闘い」なんですがね。
 ただ、日本でかなり強く意識があるのは、広瀬・高木両氏の貢献がありましたね。
 あれが、かなりいい作用をしとるようで、原研も核燃サイクル機構もいろいろなことに取り組んでおりまして、廃棄物問題の解決を熱心に開発研究しとります。
 わたくしの予想では、アメリカのアルゴンヌとかでの廃棄物処理・乾式再処理技術なんかが、日本で改良・発展・実用化されて、アメリカに輸出されるんではと思います。
 アメリカというのは、自国のいい研究に気づくべきですね。
 
>あさっての方に飛びますが、ひるがえって日本の電力料金は高いですよね。アメリカに比べてなぜ高いか、その価格構造の違いは承知しているつもりです。むしろその価格引下げに高いプライオリティーを与えるべきである、というのがぼくの価値観です。そもそも、日本の消費者は、国民レベルで今回のような理由で価格転嫁されることに耐えられるのですか?

 うーん、そうですかねえ。
 それよりも、技術好きのあたくしとしては....
 「もっと廃棄物の安全処理の開発、乾式処理の開発、溶融塩燃料炉の開発とか、これらの実用化をしておくれ」というところです。
 今の軽水炉ですと、熱効率が悪くて、地球が暖まります。
 今のチェイニイおじさんの「高温ヘリウムガス原子炉」もいいのですが、あれがうまくいけばGEの「熱効率60パーセント(!!)」のコンバインドサイクルも組み合わせておくれといいたいです。
 ただ、それでも廃棄物と再処理が重大な問題ですんで.....
 ここに目がいくようでないと、本当はだめなんですよ。

 ああ、ところで.....
 ちいと、「メルトダウンして暴走」という表題のものがありましたようで.....
 一応、「それは間違いだよー」ということでレスしときました^^)。
 見てやってください^^)。
 
  
  
  
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