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>民主主義的な意思決定のクオリティー、つまり有権者のクオリティーが落ちてきた・・・と思ってください。
うーん、そうなんですか。私は、たとえトップが粗忽な人間でも、周りのスタッフが手厚くサポートするから成立していると捉えていたんですが、甘かったかなあ。
『ブッシュ妄言録』のあとに、類書として『アホでマヌケなアメリカ白人』(マイケル・ムーア著 柏書房)という本を買いました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476012277X/ref=sr_aps_b_3/249-9520782-5174705
田舎の郊外型書店で買ったんですが、この本がベストセラー7位で平積みになっていました。奥付には2002年10月15日に第1刷、2003年2月26日第15刷とあります。この著者が監督した映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』http://www.gaga.ne.jp/bowling/は東京の単館上映だったのですが、観客が入りきれないほどの大入りで、ほかの映画館での追加上映も始まりました。テレビのバラエティ番組をはじめあちこちのメディアで好意的に紹介されています。
何というか、米国に対する見方が少しずつ変わってきているように思えます。反米・嫌米という強い感情ではなく、「ブッシュなどというヘンな大統領を支持するなんて、米国民もどこかヘンなんじゃないか。」と疑い始めているような、「疑米」とでも呼べる空気が出てきているように思えます。
ブッシュ大統領の役者ぶりが悪いために(彼の演説は西部劇の物まねに見える)、米国民全体の正気が疑われるでは、まっとうな米国民はいたたまれないでしょう。
>アメリカでも出生率(投票率も?)は学歴・おおむね所得と逆相関する。知る範囲内でいえば現在の60代〜30代の高学歴夫婦の子供はせいぜい1人か2人。3人以上は双子と同じくらいの確率。
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>所得/地位/学歴による加重平均やメジアンならわかりませんよ。でも一人一票に従えば単純アベレージを取らざるを得ず、それはdecade単位で目に見えて落ちてきた。日本の高齢化と同じくらい確実なトレンドですよ。
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>公言するのは憚られますがそういう危機感・問題意識を持っている人は意外にいる。だからぼくはいわゆる戦後の民主主義ではダメなんだと言い続けてきた。
実に厄介な問題ですね。
かといって、所得や地位や学歴で投票を制限すれば、議会制民主主義の時計を1世紀ほど逆回しにしてしまうようなもの。貧困層の教育に力を入れるのが正攻法なんでしょうが、言うほど簡単ではないし。
さらに、ブッシュ・ファミリーのようなエリートが「有権者のクオリティの低下」を利用して利益を得ようとする。これが、この問題のもうひとつの側面ではないかとも思えます。
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