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山口さん、どうもありがとうございます。
お疲れになられているところ、まことに恐縮であります。
>全ての分野か→イエス。国外に出てわかったことの一つか→イエス。
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>日本も欧米も、究極的なリーダーが民主主義的プロセスで選ばれるのは同じです。首相・大統領・議員(選挙)、企業役員(株主総会)など。そこで選ばれたリーダーたちは自分に与えられたミッションを遂行すべく、(必要に応じて)非民主主義的プロセスで人材を登用し、自分の権限の一部を委譲し、その『人事』(ここは間違えて欲しくないのですが人事・・・ですよ)に責任を持ちます。日本でばっこしている抽象的・民主主義的観念としての責任論とは違うのです。
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>それぞれの究極トップから権限を委譲されて人事権をコントロールされるツリーがエリート層。全体に占めるヘッドカウントで1〜2割程度、しかし政策の成否なり会社のポリシー・利益なりの大半(7〜8割くらい)が決まります。
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>エリートは、それぞれの階層で普通の人に比べて遥かに大きい権限と責任を負います。大きく失敗したら原因が究明されて本当にクビになる(but遺憾ながら米国にもしぶとい輩がいるようで・・・)。だから平時の処遇は格段に良く、周辺にはスタッフ・秘書などがつき、判断を誤らないようひいてはジョブセキュリティーが高まるよう仕組まれている。そうでないとクビがいくつあっても足りませんから。
現実の世界ではないですが、映画・TVドラマの類でトレーニングさせていただいてますので、おっしゃるところの世界はある程度承知しております。これはシステム・世界観の違いであり、どちらのシステムが「より優秀」なのか、いずれ歴史が明らかにしてくれると思います。
今のところかなり米国式システムにだいぶ水をあけられいるのは事実でありますが。しかしビジネスの世界は水物でもあります。良いときもあれば悪いときもあります(栄枯盛衰)。しかし忘れてならないことは、今の山口さんはその真っ只中の渦中に居られるという事であります。そして現在の日本的なシステムはいつまでも現在の衣に満足しているわけでもありません。誰であろうとも生きていく限りはそれなりに学習し、それなりに進化していくものであります。また日を区切ってある日突然に米国式システムに変換するということなども決して現実的な選択とは思えません。また日本国内においてもすでに外資系企業以外にもそのようなシステムを導入している一流企業が幾つか存在しております。どちらにしてもいずれ最適と思われるものに淘汰されていくはずでしょう。
山口さん流のエリートの存在はおそらくは時間の問題であろうと思います。戦前の恐慌前夜にも例えられる現在の経済情勢はそれほどまでに経済界を逼迫させております。政治の世界に頼れるものがないと承知した現在の日本経済界はすでに劇的な変化を迫られております。これは好みの問題などすでに超越しております。いわば手負いの獅子状態なのでしょうね。
>欧米との比較から、日本には致命的な欠陥が2つあると思います。
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>1つめは、再三述べてきたように、上に立つヒトの問題。軍の学校じゃないですが、「諸君は特別で卒業後は多くの者の上に立つんだから・・・」とか、「イザというときは理不尽を呑み込んで率先して死地に赴け・・・」、みたいな教育も必要なのです。「血で勝ち取った権利なんだから大いに主張し給え、そして戦い給え」と教育されて、イザ主張される側に回ったら一体どーするんですか?国会や株主総会に如実に現われていると思いますが、生きるすべがない。
>たとえばこのBBSで人気の森田実さんのコラムなどを見ると、道徳論・理想論のオンパレードのように感じられ、改めて「ああ、この国はモラルで治まってきたんだな・・・」と思うのです。そういう仕込みは語学が身につく年齢でやらないと。還暦が見えてきたりそれをオーバーした人に諭しても全然間に合わない。文字通り「還暦」ですから。
人の問題を問う前に、日本は儒教文化の国家であるということです。これなどはアングロサクソン系には到底理解不能な思想なのでしょう。日本的な行動パターンの理解を深めるためには日本式の手続きいわばプロシージャについて理解を深めておく必要もあるのかもしれない。といっても日本人であれば誰でも承知していることであります。例え若さに任せてそれを無視していようが、臨終の間際には思い出すものであります。
森田さんについて独自の見解を述べられているようですが、これなどはまさしく米国式価値観至上主義の論評ではないかと思います。日本人である限りは誰もが心の奥底に備えている考え方・思想なのであります。もちろん例外的な人たちもおられますが。
しかし、山口さん的な考え方もあってよいと思います。企業の世界において経営者がそれがベターであると判断されるのならそうした方が良いと思います。人がいつくいつかないは別の次元のお話であります。(私には無縁の世界であります。)
>>「日本にエリート層は本当に存在するか?」どうかは各々の所有する価値観でどうとでも取れることなので私などはどちらでも良いことだと思います。(山口さんが感じている危機感に決してちゃちを入れているのではありません。)ただし、ここにもお国同士で越すに越されぬ田原坂。それぞれのスタンダードというものがありますので、要はその解釈の尺度でそれなりにその危機感も緩和されるのではないかと個人的には感じております。
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>で、2つめの問題は他ならぬスタンダード/システム。要は法律がおかしい。このBBSから具体例をあげます。「日本は法治国家だから・・・」と胸を張りのたまう一方、国会議員−秘書の関係からして、リンク先のような「これでは怖くて秘書も雇えませぬ・・・」という現状がある。
>http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=one;no=447;id=seiji
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>言っておきますが、こんな馬鹿げたこと、ぼくの勤務先ですら起きませんから(いかに問題があれど、ここまで酷いと会社なら潰れてしまう)。ステレオタイプ的なイマジネーションをいえば、みんな権利の主張に熱心で、その急進勢力が割とアンタッチャブルで、上に立つ人たちも「まあ、いっか」と投げ続けたか、問題を過小評価し続けた。その積み重ねではないのでしょうか。
悪法もまた法なり。政治の世界は魑魅魍魎です。悪法と承知していてもそれを改正する手続きは一朝一夕には行かないもの。そこで短気を起こしていては代えられるものも駄目になってしまいます。例え愛想が尽きていたにしても我慢に我慢を重ねて粘り強く対処していかねば世も末であります。そこが経済界と政界の大きな違いであります。新興アングロ国はその辺がうらやましいところであります。なぜならそれほど大きなしがらみが無いからであります。
>民主主義の選良たる国会議員の目線で、秘書すら雇えぬとその人事権を諦観する。その事実を以って一事が万事、選ぶほうも選ばれるほうも一体なにができるんですか?という状況。そのスタンダードを誇れる(あるいは全く疑問に感じない)とすれば、これはまさしく価値観の相違です。
(上の内容と同じであります。)
>>>どうせマネるなら、この2つをセットで導入してともに高める努力をしないと・・・。社会がスケールアップしない。そこが師匠たちとの決定的な相違点だと思います。
>>
>>日本式にアレンジした方がなにかとうまく行くようにも感じますが。
>>(すでにアレンジしているのかもしれませんが。)
>
>
>イノベーティブであれば、日本なら北朝鮮や旧ソ連の体制を持ち込んでも成功すると思っているのです。しかし現実は正反対でしょう。アレンジすることとイノベーティブであることは違うから。ともかくアレンジは失敗。そして結果はすでに出ていると思うのですが。この期に及んで一体どんな結果を待つのですか?
まさに短気は損気であります。
>>なるほど、そういう見方もあるのだなと再認識しました。
>>そうですか。国内のエリートと目される人たちは死んだ振りをしているのですか。
>
>
>正直いって管理人さんに感心されたことに驚いています。このBBSの著名人で具体例をあげましょうか。
>
>http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=one;no=1179;id=seiji
>http://notec.s6.xrea.com/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=one;no=1168;id=seiji
>
>全員が全員というわけではないと思いますが、充電中の人は充電中の人なりに、現役は現役なりに、ということで。
エリートなどとは価値観の共有できないところに存在しません。
>>私も元・ザ・ジャパニーズ・サヨクですので上記のお言葉はそれなりにこたえております。私なども確かに「テキトーに敵を見繕いお茶を濁すビヘイビア」等々はお得意の技であります。きっと山口さんには嫌われていることなのでしょうね。
>>
>>ところで「大学闘争(?)みたいな熱いケンカをしたいのに、肝心の「戦う相手」がいない。」の部分の主語が省略されておりますが、これは「山口さんが」というふうに捉えておいて良いのでしょうか。
>主語は「日本に住む言論の自由豊かな民主主義の闘士たち」。ぼくは外国で暮らしているし、平日の昼間め一杯戦っているし、電波少年的な勝負はやらない主義なので。
これは一種の逆差別と偏見がありそうなのかな。
>表に出づらい一部の人々のホンネを軽く代弁することで、一面の事実を知っていただきたかっただけです。理念や理想も大事ですが、旧日本軍もそれに入れ込みすぎて失敗したようなもんでしょう。空回りの末路は悲惨だと思いますので。
心なしか私から見える山口さんはどこか旧陸軍の理想に燃えた若年将校たちの姿にダブって見えてしまいます。なぜだろう?
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