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> それもありますが、この問題は歴史のどこの時点まで遡及させるか
>によって、責任のある国がころころ変わる。
> ということは、彼らの都合のいい時代へ遡及させて、事の善悪を
>なすりあう行為をやめさせる必要がありますね。
「漂流する国境」という言葉を思い出しました。誰にとっても
納得できる時点につき合意が成立しない故に殺し合いを続けて
いるのですがね。クリントンの調停ではかなりよい線まで行った
ようです。領土は95%まで合意。最後まで残ったのがエル
サレムの帰属(分割)問題とパレスチナ難民帰還問題だったか。
聖地の問題の解決は難しいがクリントン案がたたき台とした分割
方式で共に苦痛を分かち一時棚上げとするしか無い。
難民はアラブ諸国の協力が必要です。300万人全部の受け入
れをイスラエルに求めるのは非現実的。
> となると、力ある第三者の仲裁が必要なのだが、アメリカは実行
>できない。
> だから、なめられる。
> 私からいえば、国際的協定すらも無視するアメリカがかような
>国際機関やその決議を利用するとしたら、虫のいい話ですわな。
アメリカ非難とパレスチナ問題解決とはできるだけ分けて考えま
しょう。アメリカが得しようが損しようが、私は、パレスチナ問題
の解決を望みます。16歳の少女の自爆テロなど聞きたくもない。
石油は安定供給して欲しい。
純粋に法的に考えれば解決は実に簡単なのです。国連安保理合意に
よる国連の「強制行動」としてで有れば「必要なあらゆる手段」を
取れる。軍事行動だろうが、経済制裁だろうが、国際法上は何でも
できます。有無を言わさず「平和の強制」ができるのです。
無論、国連軍は無いのだから実行力は無い。よって各国に「外注」
することになる。ここから話はヤヤコシクなるのですがね。
結局、誰でもわかるが、アメリカ次第ということに成ります。
曲がりなりにもオスロ合意が成立したのには、ソ連がパレスチナから
手を引いたことが大きい。アメリカが本気に成れば即刻、交渉は始ま
ります。
米国内のユダヤ人が心情的にイスラエルを支持したいのは理解できる。
しかし、当のユダヤ・コミュニティー自身がイスラエルの言動には
いささかうんざりしている筈です。宗教からしても米国内ユダヤ人は
ほとんどが「改革派」や「保守派」で、原理主義的な「超正統派」
の動きには警戒感をもっている。
戦略的にも今のイスラエルにはさほどの価値は無い。基地はサウジ
やトルコを使え、アラブ諸国との関係もとりあえず良好です。そし
てアメリカにとり中東石油の戦略的価値は昔ほどでは無い。
対サダム・フセインとの二面作戦は面倒だができない筈は無いし、
和平努力の姿勢を示すことは、フセイン対策への良い環境を導く筈。
なぜ世界中の批判を浴びてまでイスラエルを支えるのかどうにも解せ
ないところです。
シャロンの「テロ撲滅」という名目に反論できないほどの「単純馬鹿」
の筈は無い。となるともう愛想が尽き関心が薄れ、成るように成れ、
という心境で有ろうか、で有ればいかにも遅い対応も納得できるのだが。
米国内の政財界の実情までは追っていないので、ここまでです。
ドイツの調停案の成り行きを見守りましょう。
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