|
瀋陽の日本国総領事館への脱北難民騒ぎというのは、何だったのかと考えると、どうも韓国NGOと中国とで日本の外務省軟弱子供体質を世界にさらしてあざけったということになるんじゃないかと思います。
結果的に、あの家族五人のことだけに限れば、中国による人道的対応がなされ、韓国も受け入れるようなので、別に日本に亡命しなくったって良かったということになるでしょう。日本の総領事館はそのためのダシに使われ、子供扱いされただけという感じです。日本は政治亡命を受け入れない国なのはすでに知れ渡っていることですから、あの家族や韓国NGOの彼らも知っていたはずです。
国会議員や外務省官僚が日本の独立国としてのプライドとか名誉とかを持ち出す前に国内的にやらなければならない人道的改革(難民受け入れや入管法)が山積しているというのが現実なのですから、現場に対して(無理しないように)としか指示しようがなかったのも理屈では理解できるのですが、まあ、日頃から独立国などという意識も気概もなくお働きになっている国会議員や官僚のみなさんの怠慢があぶり出されて、国際的に恥をかかされた一件だったということが言えそうです。
ただ、「北朝鮮を知り過ぎた医者」ノルベルト・ホラツェンの二冊の本によると、北朝鮮は全くの二重国家に成り果てていて、一部の軍、官僚のやりたい放題、地方在住人民の飢えと困窮には厳罰と更なる飢えを手段に統治している。そこから10万とも15万とも言われる数の国民が中国に密入国していて、中国政府の摘発を逃れるために各国の領事館に「亡命」するのだそうです。中国政府が摘発を強めれば強めるだけ領事館への駆け込み亡命が増えるという図式です。
北朝鮮の上部では「アリラン祭」での外貨獲得活動が盛んですが、下部はもうメルトダウンを始めてしまっているようです。
しかし韓国としても北の崩壊による南北統一は南の経済的破綻をも招くということで望んでいないでしょう。キム・ジョンイル体制を維持しながらの(展望の乏しい)ソフトランディングを考えざるを得ないのだと思います。
私は北の崩壊が近いと見ていますが、どうでしょう。
|
|
|
|
|