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□投稿者/ 山口
- 02/5/29(水) 14:20 -
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> 有事立法は、アメリカの要望で出てきたものです。冷戦が終わって、日本の国力もつき、安保の意味は小さくなったし、フィリピンなど憲法を変えて米軍基地を撤去した国もあります。今、沖縄の米軍基地からフィリピンのテロ組織掃討軍が出動中なのですよ。
そう。ぼくが日米安保で問題に思うのは、日本政府が、アメリカの国益に多大な貢献をしてきたこと対するアメリカ側のアセスメントを全く取れないことです。在日米軍基地はアメリカの世界戦略を支える最大拠点であり、日本は最大の補給基地としてよく機能し、在日米軍維持費をかなりまで負担し、しかも自衛隊は米国軍事産業の最優良顧客である。これらの全てを一つ一つキチンと評価させて、十分に恩に着てもらい、いざというとき「アメリカは日本のために血を流してやってるんだ!」などと恩着せがましいこと言われないようにすることが大事だと思う。そういったアメリカ側の評価を粘り強く、したたかに求めることが国益につながり、新しい日米関係を作るきっかけになると思います。
日米安保の見直しがなにを意図したものかわかりませんが、ぼくは日米安保解消には反対です。日本の単年度の防衛予算は中国に抜かれており、日中格差がこのペースで拡大すれば、今後は自衛隊と在日米軍の連携をますます強化するか、さもなくば日本単独で当たるならジャパンマネーを中国大陸から一気に引き上げてあちらを不況に陥れるか、または中国に対抗して軍拡にでも踏み切らない限り、東アジアの軍事バランスが崩れると思う。中国人が個人レベルでどう思っているかは別問題として、中国軍は日本や在日米軍を仮想敵国と位置づけて軍事力をつけている。一庶民としてはあまり穏やかではありません。ですが、ぼくはお金の無駄遣いは好みません。できるだけ多くの国と力を合わせて軍事費はセーブすべきだと思う。
> 防衛庁の方が、日本が武力攻撃されることはあり得ないと言っています。
日本の現在の有事関連法案に対する評価は衆目の一致するところですが、武力攻撃がありえないという判断はどうなのでしょうか?ぼくはニューヨーク在住ですが、ああいったテロに遭うとは夢にも思っていなかったし、安全保障面で不安を抱えながら生活するなんて想像すらしていませんでしたが・・・。現にクリントン時代に冷戦が終わって平和が訪れ財政が苦しいからと軍縮を進めたわけですが、その結果、あの航空機テロのスクランブルが間に合わなかったわけで。10年もあれば国際情勢は劇的に変わる可能性を秘めており、その時点で日本がどんな安全保障上のリスクを抱えるかは予測がつかないはず。ぼく自身も自分の専門分野において10年後の予測を行うことは不可能。いかに専門家の判断とて、どの程度のビジビリティーを持っているかは疑問で、現在の判断をもとに中期的な国防計画を立てると、アメリカのように有事が起きてから慌てふためく羽目になると思う。政策は、軍事も経済も財政を問わず、先を見据えたフレキシブルなものであって欲しいと思います。
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