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□投稿者/ ちー
- 02/6/26(水) 6:19 -
□URL:
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どうも。ちーです。
気になったんで、ちょっとだけ。
社会学・社会病理学的な側面から。
> もう一つは、この故に刑罰に「社会防衛」というもう一つの意義を考えるとなると、「刑罰の恐怖」によって「社会防衛」は成立します。
> 従って、刑罰の重罰化は、刑罰への恐怖を煽り浸透させることに役立ちます。
> 人間の基本的原理には、「恐怖」がありますから、これは効果があると思う。
えーっと、その理論は軽微な犯罪には当てはまるかも知れませ
んが、すくなくとも殺人事件に限って言えば、それは当てはまら
ないんですよ。(^^;
作家の見沢知廉さんが、殺人事件を起こした服役囚300人に
アンケートをしたところ、「殺害後の刑罰のことを考えて殺人を
犯した」という人はたったのひとりだったそうです。
ほとんどの殺人者は殺人を犯す際、あとの刑罰のことなんてハ
ナっから頭の中にはなかったということです。なんでも、殺害時
は無我夢中で、「気がついたら人を殺していた」という意見が大
半だったそうですよ。
つまり、「犯罪抑止力としての刑罰の強化」はすくなくとも殺
人に関してはほとんど効果がないと言わざるを得ません。
あと、支配・権力論的に言って、「暴力(刑罰は公的な暴力の
一種)的支配」は長続きしません(^^;。
自発的服従>説得による服従>威嚇による服従>暴力的支配
という順番で権力による大衆の支配は安定します。
(M.ウェーバー『支配の社会学』より)
ですから、「社会の安定化のための刑罰強化」というのは、実
は社会の不安定化を助長しかねないんです。
それと、少年犯罪に関して。
人口に対する犯罪比率でいうと、日本は諸外国に比べてまだま
だ低いです。つまり、日本はまだまだ安全な国だということです。
統計でみると、すくなくとも少年による凶悪犯罪の件数が増加
しているのは強盗だけで(おそらく「ひったくり」の増加のせい
でしょう)、その他の凶悪犯罪に関してはほぼ横ばいです。
「犯罪の増加」や「犯罪の凶悪化」というのは、すくなくとも
統計を見ると、それは間違いであると言わざるを得ません。
むしろ凶悪犯罪を起こしやすいのは、1932(昭和7)年〜
1937(昭和12)年生まれの人だという傾向が統計からは出て
います。人口あたりの犯罪発生率は少年よりも高いぐらいなんで
す!
(昔から少年による犯罪の発生率ってのは高いんですけどね...)
でも、この世代の犯罪率の高さは問題にならないで、少年のそ
れだけが問題になるというのは、僕は「オトナのエゴ」だと思う
んですけれども(^^;。
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