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□投稿者/ 山口
- 02/6/27(木) 14:31 -
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>我国の経済力が世界に対しての責任があります。ただ、人口がへったから、すべて、規模を縮小してしまえば良いというものでしょうか。
>私は、このときこそ、我が国は、移民を受け入れ、経済力を維持する方策を採るべきだと思うのです。
赤の他人の心配よりも、この局面では身内のほうが心配です。現在の50代overの老後の手当ては途上国支援よりも深刻。なぜなら途上国の人々の多くは若く・貧乏に強く・健康で・収入を増やすチャンスがあります。老人にはそれらが一切なく医療コスト等は高額です。国には栄枯盛衰があります。歴史的に未曾有の高齢化社会を迎える国家に覇権を競うことは望めないと思います。規模縮小は避けられません。
英・独・仏・伊などのEU主要国の人口は6000万〜8000万人。国土面積と国力からして、将来的に日本の人口が8000万人になっても、適切なリフォームができればドカ貧にはならないということです。現在のEU各国の住み心地は悪くありませんし、国際貢献もしています。日本のODAなどを見ていると、出すほうも貰うほうも所詮アブク銭だと身につかないという典型。今後は身の丈に合った日本人らしい国際貢献ができればいいと思います。
政策が適切なら日本で人口1億人を維持することは可能で、かつ中長期で2割程度の人口減少なら、産業構造転換や生産性向上に取り組むことでカバーできるだろう、というのがぼくの所見です。ぼくは、ここにおられる方々よりは日本の将来を遥かにポジティブに見ています。
移民政策は90年代を通じて欧米政財界がかねてから日本に推奨してきた政策です。未だ実現の目処は立っておらず、そもそも日本のカルチャー(ムラ社会)に馴染む政策とは思えません。外国人に日本はどんな国かと聞かれたときは、日本人の・日本人による・日本人のための国である、と答えることにしています(笑)。単一民族であることを一つのナショナル・アイデンティティーにしてきた国家にとって、やるとすれば歴史的な決断となります。ぼくは日本の指導者層・保守層は移民受入れを拒否したと理解しています。
移民の社会的なコスト(文化摩擦・貧富の差など)は大きいです。コリアン・ジャパニーズを見たらおわかりでしょう。移民が戦力化するのは早くて2世の途中から。3世なら大丈夫。1世は先行投資するつもりで受け入れる決心が必要です。日本語を覚えるだけで一大事のはずですから。そこで、こんな言い方はお叱りを受けるかもしれませんが、率直にいって、当座しのぎで頭数だけ揃えても、政治主導のミルク補給が常時必要なノン・パフォーミングな労働人口ばかりでは経済的にいって日本の老人が増えるのと同じです。
さらに日本の制度・インフラでは、平均的な日本人以上に日本に貢献できる人材(移民として喜んで受入れたい人材)は集まりません。それどころか近隣諸国から難民が押し寄せるのが関の山でしょう。むしろ、イチロー・ササキ・ナカタのような世界に通用する人材の海外流出を食い止める努力が大事だと思う。彼らのような国際レベルのミリオンプレーヤーが1人国外に出るということは、中小企業が1社丸ごと外国移転するのと同じです。隣国から1000人の移民を入れても埋め合わせることはできません。
いずれにせよ、人口が1億人を切ったとき日本が失うものはグローバル・パワーへのリーチくらいでしょう。それさえ諦めたら、日本ならいくらでもやりようがあると思っています。
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