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  [831] Re(4):水に関する考察−老子の時代と現代の違い−
  
        
  
>こんにちは。
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>>小泉改革は自主的にやっているのか?受動的にやらされているのか?それともやることを余儀なくされているのか?
>>
>>今後も日本が開かれた国である以上、場合によってはシンドイことですが、対外的にある程度までオープンである必要があると思います。その潮目では必ず競争が生まれ、そして勝者と敗者が生まれ、前者が一握りであることは、まさに小川が大河に呑み込まれる水の流れのようなものです。小泉改革というよりも万有引力の法則に近い。自由主義の行き着く先は川の流れのようなものです。
>>
>>お上が闇雲に改革を強行するよりも、規制緩和を行い(ある程度まで)自由競争に委ねることで、オープンな日本という国が維持されると思います。その結果、焼き畑のような状況があちこちに生まれます。しかし焼き畑には新しい作物が育ちます。
>
>私は、規制緩和には大賛成なんですよ。
>通信分野において政府が多くの規制を持ちすぎていたためにIT分野において日本が大きな遅れをとったことは、その必要性を説くのに十分な例だと思います。


関連業界の方もおられていろいろな意見はあるのでしょうが、IT分野に関しては、他の主要国に比べて規制が多かったがゆえにバブル投機への暴走が抑制され、これがひいては基幹部門への傷が浅くし、さらにブロードバンドや携帯電話の普及も促した、と捉えることができるように思います。もっとも個人的には日本の通信コストは高すぎるとは思っていますが。


>>多数の敗者を作る自由主義・市場主義はアメリカでも行き詰まっています。万有引力の法則です。上に投げたボールはいずれ下に落ちてきます。
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>問題は大きな問題を含むアメリカの自由主義・市場主義をグローバルスタンダードだとして、そのまま取り入れようとしているところではありませんか?。
>また自由主義・市場主義を唱えながら、銀行や大企業を構造改革の聖域としている政策も、多くの国民に不公平感を抱かせています。


自由主義や市場主義はアメリカの専売特許ではなく、わが国だと織田信長の時代の楽市・楽座あたりにその起源が求められるのではないでしょうか?外国の都合の良い部分だけを取り入れても、システムとして最適化が望めないことは言うまでもありません。

かつて政治信条的な米国的リベラリズム支援のコンテクストとして「自由とは血をもって購うものだ」「自由が根付くにはまだ民度が低い」などの命題が語られたことがしばしばありました。経済分野でアメリカのスタイルを採用しようとするならば、極論すると、「失敗したらホームレスになるなり自殺するなりお好きなようにどうぞ」的な自己責任の意識を高めねばなりません。セーフティーネットは教会・ボランティア団体あたりですか。実際には民意の高さが云々というより、それ以外の選択肢がないから甘受しているように見受けられますね。日本人の多くには選択肢を持つ力がありますから「ノー」という人も多いでしょう。

銀行や大企業を構造改革の聖域としているとのご意見ですが、マスコミ的なビューだと思います。実際には、その部分の構造を本気で改革したら弱者へのダメージは小泉改革の比ではありません。端的にいえば、地方経済のざっくり半分が飛ぶ(2人に1人が失業者になる)と思います。自己都合を優先して良いのなら、銀行や大企業はもっと構造改革をやりたいはずなのです。


>アメリカは自由主義・市場主義を最高の価値観としてこれを世界中に広めようと務めています。その戦略の中に日本も取り入れられていると言うところでしょう。


日本は中国に次ぐ対米貿易黒字国であり、ダントツ一位の米国債保有国です。日本にとってアメリカは最大顧客であり、また一方でゼネコンに匹敵する潜在リスクを抱えた大口融資先ですね。


>過度の社会福祉の充実が、反対に国民の間の活力を削ぐことになっては本末転倒の話であることになります。
>しかし、現在進められようとしている小泉構造改革は、「真面目に慎ましく平々凡々と生きることを願う人にそれを許す環境」すらも許さない、多くの国民にとって不必要なものである、と言わざるを得ません。


経済のシステムやロジックとは縁遠い話題で恐縮ですが、この世にフリー・ランチは存在しないのだ、という信念を持つことは大事でしょう。小泉改革の是非というより、国・企業・個人など多くの経済主体で、現在の支出に見合った収入がないということが最大の問題だと思います。収入を増やすか支出を減らすかしないと、いずれ財政破綻・倒産・自己破産します。収入増/支出減に向けた解決の道筋が立てば、手段が小泉改革である必要はないと思います。日本の各階層で多くの人々がそれを感じていたがゆえに、首相は昨年あのスローガンを通じてテロ後のブッシュに負けない高支持率を得たのでしょう。なぜなら、破綻で最も大きなダメージを受けるのは社会的弱者だからです。

ところで、「真面目に慎ましく平々凡々と生きることを願う人にそれを許す環境の確保」とは、いろいろなケースがイメージできるわけですが、たとえば以下のようなことを避けるべきだということを言いたかったのです。

9月11日のテロでNY市が受けた一次被害の総額は500億ドルといわれ、実際に相当なダメージがありました。しかし実は、全米で最もダメージがあったのはラスベガス・ハワイなどの「えっ?ニューヨークとは全然関係ないじゃん」と思う地域です。また97年の拓銀破綻は北海道経済に大きなダメージを与えました。しかし実は(政治的な手当てをしなければ)北海道以上にダメージを受けかねなかったのが西日本・九州など、北海道とは縁もゆかりもない地域でした。そうなる理由は説明できますが長くなるので省略します。とにかく、意外なことが意外な主体に連鎖するのが現在のシステムで、その伝播は庶民・議員の先生方・凡百のマスコミの常識・予想・カンを遥かに超越したものです。そういう天変地異的なことを通じて生活基盤が根底から崩れてはならない、一般的な人知を超えた部分には無条件にセーフティーネットを張るべきだという、そういうことを言いたかったわけです。

 
  
  
  
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