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□投稿者/ sunyon
- 02/8/3(土) 14:39 -
□URL:
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長野県知事選挙で、田中康夫氏の対抗候補として有力視されていた長谷川敬子氏が正式に立候補を表明しました。
田中康夫氏が不信任決議を受けた直後からマスコミにちょくちょく取り上げられていた人物ではあるのですが、最初は「市民団体」「女性団体」から立候補を薦められていたとのこと。本人は「市民派」なんだそうですが、どういうビジョンを持っていて、担ぎ出した側はどういう団体だったのか、新聞では良くわからないんですよね。県議会主流派や市長会の別働隊だったんじゃないか、という気がしてならない。下記のような記事もあるし。
http://www.asahi.com/politics/update/0802/013.html
「市民派」の「女性候補」ということで、田中氏同様マスコミ受けはするでしょうが、政策や公約もこれからだそうで、どういう人物かお手並み拝見というところでしょうか。「脱ダムなどの理念はすばらしいが手法はまずい」とのことですが、県公共事業評価監視委員会では浅川ダムの建設に同意したわけで、そのあたりの整合性を説明する必要もあります。
立候補の経緯を見ると、よほどタフな人物でない限り、公共事業ぶら下がり勢力の操り人形になってしまうでしょう。
田中康夫氏の政治手法には批判が集中していますし、私も危ういとは思っていますが、地方が公共事業に頼らず生きて行く考えを提示した功績は大きいです。
これまでの構図は
「企業や都市住民が中央政府に税金を払う。国会議員や県会議員の仲介で、公共事業費として地方の建設業者にばら撒かれ、その周囲の業者も潤う。その過程で、議員や役人は税金の一部を掠め取って自分のポケットに入れる」
だったと思うのですが、入ってくる税金以上にばら撒かれる金が多くなって、中央政府も地方自治体も借金だらけになり、この手はもう使えない。地方が生き延びるためには中央政府からの金に頼らず、自前で金を稼げる道を模索する必要がある。
田中康夫氏が「長野県の広告塔になる」と言い、長野県ブランドを高めるためにソムリエの田崎氏(だったっけ?)をアドバイザーに特産品を奨励したあたり、そういう視点があったんだと思います。
それに対して、仲介業兼税金掠め取り業を生業としてきた県議会主流派は、今後の有効なビジョンを示せないまま、後先考えずに田中知事の不信任案を決議し、今になって慌てて長谷川氏擁立の尻馬に乗っている(ように見える)。原点を忘れた玄人はこうも無様なものか。暗澹としてしまいます。
田中氏以外の候補は口を揃えて「脱ダム宣言には賛成。ただし田中氏の手法が問題。」と、「物分りの良い田中康夫」のイメージで票を集めようとしています。でも、これから地方が、そして日本が生きて行くためにどういうビジョンを描いているのか。皆、政策や公約はこれから発表するとのことで、そのあたりは見えないままです。
長野県知事選挙は、単なる地方選挙ではなく、日本や、特に田舎とされる地域が今後どういう生き方をしてゆくかを問う選挙になるかと思います。「脱ダム宣言」という表面の言葉に躍らされず、各候補が自分の理念を示すことができるのか、それをきちんとマスコミは伝えることができるのか。要注目です。
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