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>私は、彼が舵を取ったとは思いません。何もしなかったのです。はたして、あれが緊縮財政への舵取りでしょうか。失点を恐れての無作為だと思います。
昨年の参院選であれほど抵抗勢力を当選させて(改革志向の人が落選して)首相に改革を期待するのはやや酷だったと思います。有権者に本気で改革を支持する意思があったとすれば有権者の情報収集力・洞察力不足。就任後の数ヶ月はソフトランディングに向けたラストチャンスだったと思います。
>宮沢、橋本、の選挙敗北は、経済失政だとは思いません。
橋本内閣退陣の原因が経済「失政」かどうかには議論がありますが、あのデフレ政策が有権者に嫌気されたと思う。宮沢内閣は賢明にもあの当時公的資金注入のアイデアがありましたが、財界や世論の反発で実現に至りませんでした。
http://www.suzuki.org/ipan13.html
プライオリティーを固めてそれ以外はしばらく目をつむる度量も必要だと思うのです。不倫をしてもクリントンは支持を受け、好戦的なブッシュも高い支持率を得ています。前者の経済政策、後者の安全保障政策が支持され、当時はそれがプライオリティーだったからです。クリントンに道徳、ブッシュに知性を求めたら全ては終わっていたでしょう(笑)。
余談ですが、学校の先生に関するステレオタイプ的な日米比較に通じます。米国の先生は子供の長所に注目して誉め能力を引き出そうとします。日本の先生は短所に注目して注意しその矯正を目指します。
>橋本は、消費税の引き上げに対する反発です。結果として、あの2ポイントが何を齎したのでしょうか。増収をいい事に、政治家と官僚が山分けしただけの話ではないですか。
たしかに・・・順番が逆ですよね。徹底的にリストラしてから「それでも足りないので負担をお願いします」と頼むのがスジなので。年金・医療保険・税金など、非効率な体質を温存して負担を求める姿勢には大いなる疑問を感じます。高齢化・人口減少の長期トレンドは不動なので、今みたいな姿勢では、もろもろの公的制度はいずれ破綻するより他にない。
無駄な医療費をカットする、株価のPKOをやめる、議員や公務員の数を減らすなど、国民負担を求める前にすべきことは山ほどあるはずです。それらを実行できたらこれは日本史に残る大変な国士だと思いますが・・・国会議員はシニアな人が多いし支持基盤と直結しているので自殺行為に似た抜本的改革は難しいかももしれませんね。
ただ幅広くフェアに課税するという消費税のコンセプト自体は間違っていないと思う。
>いま、国民とともに、苦しみに耐えなければならないのが、為政者のつとめでしょう。
>昨年の、白川さんの演説を思い出します。何でも他人事で平気な人です。汗する人ではない。
>政治家は、この経済状況を打破するためには、狂気の沙汰で取り組まなければいけないのです。その、狂気の沙汰が小泉にはない。本当にこれでいいのですか、と問いかけた演説を忘れられません。
狂気を持つこと自体は結構だと思いますが、その矛先をどこに向けるかで結果は全然違うはずです。それぞれの分野で心有る方々は「こうすればいいのに・・・」ということがわかっている。そういう方向に狂気が向かうことを祈ります。ぼくは狂気の沙汰よりも「ヤル気」と「能力」をバランス良く持つことが大事だと思います。
>山口さん、この頃、私は自問自答していることがあります。
>政治とは、経済とは、誰のためにあるのだろう。何のためにあるのだろう。
>小泉の会見を見るたびに腹立たしくて仕方ありません。
小泉さんの会見を見る機会が少ないのでなんともいえませんが・・・、ぼくも同じ問いかけを自問自答してみました。政治や経済になにを求めるかは(言葉の定義からして)人によって千差万別だと思います。ここ2、3日考えてみましたが、超難問ですね。
政治「力」・経済「力」ともに人の営みの結果に過ぎず、そのパワーは世の中に偏在しつづけてきたのが実情で、この世に一定の秩序がある限りそれに沿ってそれらのは偏在しつづけるものだ、というのがぼくの世界観です。そのパワーの多くは、求めんとする人のなかから運・実力・才能を兼ね備えた一握りの人に「テンポラリーに」与えられるもので、その人に相応しないモノは決して身につかないものだと思っています。うーん・・・だいぶピントが外れているような気が・・・(苦笑)
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