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□投稿者/ 山口
- 02/6/30(日) 15:37 -
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こんにちは。以下かなり長くなりますが、ワガママな一個人のアイデアです。
> そうした意味で問題なのは、1)医療関係の閉鎖性、2)私達が医療費の負担増加を許容できるか?、という二つの点です。
何事であれ、パフォーマンスを向上させるようなインセンティブをつけることが重要だと考えます。医療費の負担増加にはやぶさかではありませんが、ぼくとしてはナレッジ(ヒト)にお金を払いたい。たとえば盲腸になったとして、一泊二日で退院できるなら、入院費用が相当浮くので医療行為に高いフィーを払うに値するという意味です。病院は決して長居したい場所ではなく、院内感染の恐れだってある。退院後は電話で経過を説明し必要な指示を受けることができたらOKで、そのアドバイスにもフィーを払います。薬は会計時までに処方できない部分の全てに宅配のオプションをつけて欲しい。診察後に弱った体を持て余して薬を待つ、薬をもらうために通院するなどは論外なので、ぼくは宅配をチョイスします。そういう部分にかかる諸々のエキストラなコストを負担する用意はあります。
名医あるいは高度な専門医と普通の医者の料金に大差がないのはおかしいと思う。名医や高度な専門医は社会の財産なのだから、いま以上に大事にされるべきだと思います。こちらには医者の詳細情報・格付リストみたいなものがあります。本当に困ったとき超一流のスペシャリストの所在がわからないのは悲惨なので、その種の有料データベースを構築して一般公開し、スコアが高いレートの人に医師の紹介状なしで直接アクセスする場合に高いチャージを課したらいいと思う。ここ一番のときに回り道せずにベストの医者にかかれることを思えば、差額分の自己負担をかぶることなど全くやぶさかではありません。
ぼくが日本にいた時代はまだ1割負担で、風邪をひいたときは薬局で風邪薬を買うよりも内科医を受診して処方約をもらうほうが安いとか、大学病院の待合室が老人の社交場と化しているなどのトンデモナイ時代でしたが・・・。最近は知りませんが、あの時代のスキームを維持しつつ自己負担率だけ上げられても、全然納得いかないんじゃないでしょうか?
徒に入院日数が長く病室が慢性的に混雑する、診察もそこそこに薬がドッサリ出る、歯医者に行くと牛歩戦術的な治療を余儀なくされる等々、現行保険制度の点数アロケーションに起因するとおぼしき無駄なコストが多すぎるように思います。制度を作った時代とはデモグラフィーが違い、また患者には知恵がついてきたのだから、やはり見直す余地があると思います。
あちこちの町医者+α程度の病院で大小の検査機器を購入する重複投資はかなり非効率で無駄だと思います。検査と町医者を分離させ、最新設備の大型検査センターを設置し、各病院・医院とはオンラインで結び、医者は診療だけに専念して医療行為でフィーを取ればいいと思います。患者は検査と診察で二度手間になります。はっきり言って相当かったるいですが、コストパフォーマンスと検査の質の両方が上がると思う。現状では医者はその都度自分の病院で検査をしたがるし、中途半端な設備で何度も検査を繰り返した挙げ句「やっぱ、わかりませんでした」などといわれることを思えば、ベストの医療機器・ベストの技術で検査の回数を減らすのが早道かもしれない。
安全工学などの叡智を導入するのは素晴らしいアイデアだと思いました。エンジニアリングの叡智を業界にいかにして受け入れていただくがKeyになると思います。ぼくは、聴診器を当てられてウンウン頷かれると「この人、どの程度わかっているのだろうか?」と不安になるのです(苦笑)。せめてチェックリストかフローチャートを見ながら診察し、領収書と一緒にそのコピーをくれるようだとだいぶ安心しますが。なぜなら職業柄もあり、ぼくは会社のバランスシートがかなり読めまして、5分で経営内容を判断せよといわれても○×程度の判断と簡単なコメントくらいはできる。その場合はざっくりしたインプレッションが中心で、見落としがゼロなどという状況はありえず、きわどい判断はカンになるのでその判断は結果的に間違うかもしれない。「先生、なにが聞こえましたか?」って聞いたことが何度もありましたよ(笑)
ここに書いたことの多くはアメリカのシステムをヒントにしていますが、アメリカですらチェックリストを見ながら診察する医者はいないはずです。さすがに。マニュアル操縦と自動操縦をわけてメリハリがつけば医療の質は安定すると思いますし、前者で患者が分担できるものを分担すれば、世界に冠たる日本の健康保険制度が救われ、医師のフォーカスが質に移行すると期待できる。高度医療に進まない先生方もおられると思いますが、その場合はメンタルなケアをお願いしたいですね。病気のときは身心が弱っているので、医師の言葉やアドバイスで精神的に救われる部分がかなりあると思います。
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